Phase111 【ロケ地】川崎市麻生区細山/細山界隈PartⅨ

(編集前記)
今回は、予てより未解明ロケ地の懸案事項(と申しましても、ORESAMAさん(別称:EROOYAJIさん)を始め、一部仲間内の話ですが・・・)の一つであった一箇所のみを取り上げたいと思います。
それは、『どっこい大作』第27話「世界一に負けぬ日本一!!」で、「第二珍竜軒」として使用された建物。
果たして、何処か?

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左:『どっこい大作』第27話より(映①)
右:2018年2月
「第二珍竜軒」のファースト・カット。
まずは、赤地に白字で記された「珍竜軒チェーン店 第二珍竜軒」の巨大な看板が映し出される。

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上2枚:『どっこい大作』第27話より(左:映②)
続いて、店内より現れる勝子(演/府川房代)と白木(演/畠山麦)。
彼女は、以前、珍竜軒で働いていた大作(演/金子吉延)を街で見掛けたと告げる。
ここで注目すべきは、映画像②。
暖簾に「第二珍竜軒」と縦に書かれた紙が貼られているのが分かる。
制作上、「珍竜軒チェーン店 第二珍竜軒」の巨大な看板を準備したにも関わらず、敢えて暖簾にこれを貼付する意味があったのだろうか?
おそらく、ここには、実際の店舗名が記されており、それを隠すために用意されたのではないだろうか。
つまり、この暖簾自体は実際に使用されていた物で、この建物自体、実在の中華料理店だったと考えられないだろうか。
更に一瞬ではあるが、暖簾には電話番号も記されているのが確認出来る。
然るに、この電話番号を辿れば、その正体が判明するはず。
で、その結果・・・。

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上:『どっこい大作』第27話より(映③)
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上:2018年2月
当時の住宅明細地図には電番号も掲載されており、現在の西生田、細山、高石、生田と当たりをつけ、その一つ一つを調査。
結果、細山地区の頁に「753 横綱 (96)7534 飲食」という記載を発見。
その「細山753」を地図で辿ってみると、「中華料理 横綱」と記されていた。
間違いない、暖簾に貼付されていた紙の下には、「横綱」と書かれていたはず。
「第二珍竜軒」の正体は、「中華料理 横綱」だったのである。

「細山753」は旧住所で、現在のそれと照らし合わせてみると・・・、残念ながら現存せず、東側にあった数軒の邸宅と共に、「ノーブ・スクエア」という洒落たマンションへと変貌を遂げていた(1997年築)。
当時、「中華料理 横綱」は、当マンションの西側に存在したのである。
尚、映画像①右上に写る看板を見ると、〝横〟の左側、きへんと思われる文字が。

因みに、この後、本作は新たな展開に突入する。


(編集後記)
今回は、ある意味、速報的な感じになったかもしれません。
一箇所のみで、至極簡易な内容であった点はご容赦ください。

また、先日、神川県に里帰り(?)した際、『どっこい大作』に精通されているORESAMAさんを始め、MGGさん、yart先生さん、モリリンさんに飲み会の場を設けて頂きました。
皆さんには、この場を借りて御礼申し上げたいと思います。
楽しい時間を有難うございました(企画をして頂いたyart先生さん、有難うございました)。


(主参考文献)
「多摩区明細地図 川崎市 昭和48年度版」(経済地図社)

(映画像掲載作品)
『どこい大作』第27話「世界一に負けぬ日本一!!」(1973/7/16放送)


Phase111 End


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Phase110 【ロケ地】川崎市宮前区菅生/鷲ヶ峰児童公園

(編集前記)
この週末、神奈川県川崎市麻生区、および多摩区某所へ、一部写真を撮り直すことを主な目的に里帰り(?)をして参りました。
その際、今回、取り上げます『鷲ヶ峰児童公園』(『鷲ヶ峰公園』の表記もあり。ここでは、以下、『鷲ヶ峰児童公園』)へも立ち寄る予定でしたが・・・、まさかの資料持参忘れ。
気が付いたのが、新幹線の中でしたので、時既に遅し。
しかしながら、そう簡単に行くことも出来ませんので、足を運び、僅かな記憶と感を頼りに撮りに撮った632カット。
帰宅後、ドキドキしながら擦り合わせをした次第です。
また同時に記事も作成致しましたので、同じ宮前区の他の場所につきましてはまだまだ先の掲載となりますが、今回はイレギュラー的に当所を取り上げたいと思います。


【鷲ヶ峰児童公園】
神奈川県宮前区菅生3丁目43-10

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左:『ロボット刑事』第4話より
右:2018年2月
『鷲ヶ峰児童公園』が使用されたのは、『ロボット刑事』第4話「壁に消えた殺人者」において、ジュンイチ(演/松葉和仁)の前に、カメレオマンが現れるシーン。
当公園は、地元では〝タコ公園〟と呼称され親しまれているように、タコをモチーフにした巨大な滑り台が園内中央部に鎮座している。
ここでは、ジュンイチが友達らに手品を披露するカットが撮影された。
それにしても、何故、もう少し左側に立ってカメラを右に向けなかったのだろうか・・・、悔やまれる。

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左:『ロボット刑事』第4話より
右:2018年2月
ジュンイチの手品に見入る友達ら。
真ん中の手摺りが、ウインナーに見えて仕様がないのだが・・・。

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左:『ロボット刑事』第4話より
右:2018年2月
ジュンイチの前に現れたカメレオマン。
滑り台の前面下部を見ると、当時は地面がもう少し高い位置にあったことが分かる。

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左:『ロボット刑事』第4話より
右:2018年2月
一度消え、ジュンイチの背後に再び姿を現したカメレオマン。
ブランコ自体はリフォームされているが、位置そのものは変わっていない。
それにしても、何故、夕方に訪問したのだろうか・・・、光の加減が悔やまれる。

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上:2018年2月
タコの全容。

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左:『ロボット刑事』第4話より
右:2018年2月
掲載した映画像は、ジュンイチが手品を始めるカット。
一部は改修されているものの、背後に見える六角形の青いベンチは、支柱を含めて見事に現存する。
但し、当時の砂場は既に姿を消しており、現在は規模も縮小され、形を異にしたものとなっている。

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上:2018年2月
現存は奇跡と言えるかもしれない。

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左:『ロボット刑事』第4話より
右:2018年2月
ジュンイチの背後に見えるのは、当公園東隣の「宮前消防署菅生出張所」にあった火の見櫓と思われる。
1970年に建築された同出張所の庁舎は、2016年に改築されており、その際、火の見櫓も撤去された模様。
数年前に訪問していれば、往時と同じ様相を見ることが出来たに違いない。

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左:『ロボット刑事』第4話より
右:2018年2月
カメレオマンの背後に写るのは、「宮前消防署菅生出張所」旧舎の西側側壁。

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左:『ロボット刑事』第4話より
右:2018年2月
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左:『ロボット刑事』第4話より
右:2018年2月
ベンチは場所と色を変え現存しており、フェンスは当時と同じもののように思われる。


(編集後記)
資料を持参していても、後で撮影失敗に気づくことは決して少なくありません。
況して、持参せずとは・・・、特にタコの滑り台については、非常に悔やまれる結果に。
数年前から行こう、行こうと思いながらも、結局、足を運ばなかったツケかもしれません。
尚、申し上げるまでもなく、撮影したのは全く無意味なアングルが大半でした・・・。


(映画像掲載作品)
『ロボット刑事』第4話「壁に消えた殺人者」(1973/4/26放送)


Phase110 End


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Phase109 『東映生田スタジオ』⑳ 【(H)衣装~食堂~制作ルーム】PartⅠ


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上:『仮面ライダーアマゾン』第16話より
これまで何度か触れてきたが、その全景が、『仮面ライダーアマゾン』第16話「ガランダーの東京火の海作戦!!」劇中、「市山火薬工場」として使用された『東映生田スタジオ』。
今回、取り上げるのは、1階に衣裳と食堂、2階には制作ルームが入っていた建物で、掲載した映画像で言うと、青い屋根をしたプレハブ小屋である(以下、プレハブ小屋で表記統一)。

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上2枚:特写より(左:特① 右:特②)
下:2012年4月
特写①は、『仮面ライダー』第16話「悪魔のレスラー ピラザウルス」、及び第17話「リングの死闘 倒せ!ピラザウルス」制作時、プレハブ小屋西側で撮られたスチール。
ここに写るのは、第7話「死神カメレオン 決斗!万博跡」(1971年5月15日)放送分から開始された「仮面ライダーと共演の小学生募集」で選ばれた子供たち(出演は、第16話、及び第17話におけるプロレス観戦シーン)。
この案件は、1971年5月15日(土)付の「毎日新聞(夕刊)」でも告知されており、以下のように記されている。
「役柄は、主人公の仮面ライダーにからむ子供の役で、特に演技面でのむずかしさはなく子供の地のままで演じられる。出演する子供は、小学生に限られている以外は、とくに資格を問わない。(中略)撮影は毎週日曜日東京でおこない、七月第四週放送分から随時出演(一人一回)してもらう」(中略を除き、原文まま)
尚、第16話は7月17日の放送で、実際には第3週目であり、更に言うと、東京ではなく神奈川での撮影である。
特写②に写るのは、同所で撮られた『超人バロム・1』第12話「魔人キノコルゲはうしろからくる!」から登場する、マッハロッドの便宜上Bタイプと呼ばれるタイプ。
ここで、右の窓部分に着目してみると、白い木枠で作られた掲示板のようなものが確認出来る。
これは、『アクマイザー3』制作時、スタッフルームの南東角に設けられていたものと非常に酷似している(Phase082参照)が、この掲示板が移されたのか、更に同じ型のものが作られたのかは残念ながら定かでない。

ここで余談・・・。

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上2枚:『変身忍者 嵐』第1話より
特写②をよく見てみると、左側の窓越しに『変身忍者 嵐』の主人公・嵐のスーツが二着確認出来る。
上掲したのは、その嵐の変身シーン。
「変身忍者嵐は、その刀の鍔に特殊な振動を受けると、脳神経が異常活動を始め、体の細胞配列を変えることによって変身するのだ!」
劇中、中江真司のナレーションが被り、ハヤテ(演/南城竜也)の前に、無数の羽根が舞い上がる。
実は、これ・・・。
「当時、うちには養鶏場があったんです。ある日、学校から帰ってきた時、スタッフが落ちている鶏の羽根を袋一杯に集めていたので、「何に使うの?おじちゃん」と訊ねてみると、「嵐っていう忍者の変身に使うんだよ」って教えてくれました。はっきりと憶えています」
そう述懐されるのは、𡈽方進一氏。
ご存知の方も多いと思うが、嵐のデザインは、鉄仮面から最終的には鷲をモチーフしたものへと昇華されている。
しかし、その変身シーンに使用されたのは、養鶏場で飼われていた鶏の羽根だったというのだ。

閑話休題。
まずは、1階東側にあった食堂から―。

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上2枚:『仮面ライダーX』第3話より(左:映① 右:映②)
『仮面ライダーX』第3話「暗殺毒ぐも作戦!!」冒頭、水城涼子(演/美山尚子)は、バイクで走行中の神敬介(演/速水亮)に発砲するも失敗、高架下の工事現場へと逃げ込む・・・(映画像①)。
当シーンにおいて、ここまでは西新宿でロケが行われているが、次のカットからは明らかに同所とは思えないプレハブ小屋が映し出され(映画像②)、待ち伏せをしていたGOD戦闘工作員との戦闘シーンとなる。

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上2枚:『仮面ライダーX』第3話より(左:映③ 右:映④)
銃弾から身を伏せる神のカットが、、スタッフルーム南側を捉えた映画像④。
映画像③と見比べてみると、入口脇に置かれたネコ車を手前に、部屋の中から撮影されたことが分かる。
映画像②、及び③は、プレハブ小屋1階にあった食堂の北側出入口を捉えたアングルである。

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上2枚:『仮面ライダーX』第3話より
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上2枚:『仮面ライダーX』第3話より(右:映⑤)
ヘルメットなど、それらしい小道具も用意されているが、工事現場の寄宿舎と言われても何ら違和感の無い、まさにプレハブ小屋であったことが分かる(映画像⑤は、食堂内の西側)。
尚、映像からも明らかなように、簡易な流し台、給湯器(Rinnaiの手動圧電着火式イカ型給湯器)、更には珈琲の自販機(一杯50円)、テーブルがあっただけで、食堂と言うよりは、寧ろ休憩場といった趣があったのかもしれない。

ここで、一つ非常に気になる映像があるので、取り上げたいと思う。

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上2枚:『アクマイザー3』第30話より(左:映⑥ 右:映⑦)
それは、『仮面ライダーX』第3話から約二年後に放送された『アクマイザー3』第30話「なぜだ?! 眠る少女の謎」から。
ハリスフィンクスは、プレハブ小屋の北側を西から東へ向かって走っている。
まず右手に見えるのは、1階西側にあった衣装部屋(映画像⑥)。
そして、映像では、間髪入れずに段差が出現(映画像⑦)。
明らかに二棟のプレハブ小屋が存在したかのように見えないだろうか。
これまで種々の情報から当プレハブ小屋の1階は、内部で間切りされ、西側に衣裳部屋、東側に食堂が存在し、2階は全て制作ルームだったと考えていた。
冒頭に示した『仮面ライダーアマゾン』第16話の映画像を見ても、そう考えるのが妥当であろう。
一体、どういうことだろうか?

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上2枚:『アクマイザー3』第30話より
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上2枚:『アクマイザー3』第30話より
続いてハリスフィンクスは、東側のプレハブ小屋の前を走り過ぎ、2階へと続く階段を駆け上っていく。
西側のプレハブ小屋が西角に出入り口、その東側に窓が一つあったのに対し、これら四枚の映画像を見てみると、東側のそれは、出入り口を挟み、左右に窓が一つずつ設置されていたことが分かる。
ここで、映画像②と比較すると、この東側のプレハブ小屋が食堂だったことが分かる。
やはり、一棟のプレハブ内で間切りされていたわけではなかったのだろうか。

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上2枚:『アクマイザー3』第30話より
ここに掲載したのも、『アクマイザー3』第30話の同シーンから。
この映画像からも、隙間は僅かではあるものの、明らかに二棟のプレハブ小屋が存在していたことが分かる。

因みに、1971年1月23日、東映(東京制作所)と「細山スタジオ」との間で交わされた賃貸契約書には、このプレハブ小屋の記載は無く、且つ特写①の存在を考えれば、『東映生田スタジオ』開設間もなくして建てられたことは明らかである。

真相は如何に―?
結論を述べると、現在、視聴可能な全ての『東映生田スタジオ』作品、或いは閲覧可能なあらゆる関連書籍を調べてみても、明確な解答は得られていない。
しかしながら、愚生なりにある一つの結論に達しており、その点について以下に考察を示してみたいと思う。

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上2枚:『アクマイザー3』第30話より(左:映⑧)
掲載した映画像は、同じく『アクマイザー3』第30話において、ガブラが少女ネム(演/鈴木真代)の隔離場所へ乗り込み、ハリスフィンクスと闘うシーン。
ここは、その直前のシーン、及びカットから、明らかにプレハブ小屋の2階、且つアングルは西側を捉えていると分かる(右側の窓の外に見えるのは、スタッフルーム2階の窓)。
ここで注目すべきは、非常ベルが嵌められている白いパネルの左右の違いについて。
一目瞭然、向かって右側には窓が設置されているのに対し、左側には窓どころか板壁もなく、奥行きが認められるではないか。

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上:『アクマイザー3』第30話より
これは、映画像⑧左部分をアップにしたもの。
明らかに刳り貫かれているのが分かる。
しかも、それだけではない。
単に刳り貫かれただけだと、東側から見れば、西側の灰色をしたプレハブ部材が見えるはずが、ガラス窓になっているではないか。

つまり、こうは考えられないだろうか。

◇『東映生田スタジオ』開設間もなくして東側のプレハブ小屋が建てられた(特写①は、その時期に撮られたものである)。
◇その用途は、一貫して食堂であった。
◇やがて、西側の衣裳部屋が、東側の食堂に隣接するように建てられた(最初から建てられたのであれば、映画像⑤にあるように、食堂西側に窓を設ける意味がない。つまり、特写①に写る窓は、映画像⑤に写る窓である。特写①+衣裳部屋=特写②)。
◇2階は、東西ともに制作ルームとして使用された(『アクマイザー3』第30話制作時には、東側は半ば物置になっていたようにも見えるが・・・)。
◇2階については、東側プレハブから西側プレハブへ通ずる部分が後に確保された(西側増設に伴い、苦肉の策として刳り貫かれた)。
◇2階東側の窓ガラスの正体は扉(増設に伴い、最初から設計された)。
◇西側のプレハブ小屋増設に伴い、屋根も拡張された(冒頭の映画像をよく見てみると、手前1/3の屋根瓦の色が僅かに異なっているように見える)。

以上が、現段階での結論である。

基本は独立した二棟のプレハブ小屋であったものの、2階部分は往来が可能で、屋根も一つであったことから、「仮面ライダーSPIRITS 受け継がれる魂Ⅱ」(講談社 2003年)など、関連書籍では一棟の建屋として記載されたのではないだろうか。
また2階部分へのアプローチとしては、東側プレハブ小屋脇に設けられた階段以外にはなかったと思われる。
スペースから鑑みて、設置は実質不可能だったのではないだろうか。
二階部分の刳り貫きは、そのためだったと解釈すれば合点がいくと思うのだが。

以上、私論を記述したが、決定的な確証を得ておらず、これはあくまで憶測の域。
しかも、何故、幅を統一しなかったかについては全く解けていない。
今後も、この真相については調査を続けていく次第である。

尚、このプレハブ小屋については、『東映生田スタジオ』㉑を設け、もう少し触れてみたいと思う。


(謝辞)
今回も、決して公には語られることのない貴重な逸話を披露してくださった𡈽方進一氏。
この場を借りて、熱く御礼申し上げます。
有難うございました。


(主参考文献)
「毎日新聞(夕刊)」(1971/5/15発行)

(映画像掲載作品)放映順
『変身忍者 嵐』第1話「猛襲!! 怪魚忍者毒うつぼ」(1972/4/7放送)
『仮面ライダーX』第3話「暗殺毒ぐも作戦!!」(1974/3/2放送)
『仮面ライダーアマゾン』第16話「ガランダーの東京火の海作戦!!」(1975/2/1放送)
『アクマイザー3』第30話「なぜだ?! 眠る少女の謎」(1976/4/27放送)


Phase109 End


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Phase108 【ロケ地】川崎市麻生区百合丘/弘法松PartⅠ

「これはもう郷土の誇りであり、近郊近在に其の名を知られた有名な雄松で、神奈川県の天然記念物でした。百合丘が出来るまでの此の辺は山と畑と田圃ばかりで、人家は全くなかった鄙びた山里で弘法松のあたりはめったに人影もなく、時折り農夫が行き来する位のものでした。ですから此の松の下の山路に差し掛ると天辺の方で何時もゴーッと松籟が鳴って居り、あたりは山と谷ばかりで一瞬ゾーッと身の毛がよだち、追いはぎでも出やしないかとそぞろに警戒心が湧いたものです」(「郷土史 ゆりが丘」(著/大塚新平 1972年/大塚書店)より)

麻生区百合丘2丁目にある「弘法松公園」の一角に、かつて、その雄松は存在した。
まだ『小田急線/読売ランド前駅』が「西生田駅」だった頃、ホームに付近の名所として、「弘法の松、南西四粁」と標識が建てられたため、以降、一般に〝弘法の松〟と言われるようになったが、〝弘法松〟と〝の〟を間に入れないのが本来の呼び名。
地元で生まれ、地元で育った人の中には、例え一字でも間に加わったことに、聊か義憤を感じる人も少なくないという。

そして、今から約半世紀近く前、先人たちの思い入れ深いこの場所で、子供たちをテレビに釘付けにした数々の戦闘シーンや感動的シーンが描かれた。
「弘法松公園」・・・、当ブログでは、更に拘りを持って、〝公園〟を外した『弘法松』で統一したいと思う。


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左:『仮面ライダー』第88話より
右:2008年12月
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左:『仮面ライダー』第88話より
右:2015年4月
『弘法松』南西側に設置されている階段。
ここでも数多くのシーンが撮影されているが、中でも『仮面ライダー』第88話「怪奇 血を呼ぶ黒猫の絵!」におけるライダー対ネコヤモリの戦闘シーンは、非常に印象深い。
現在、階段西側にあった擁壁はフェンスに変わり、空き地だった場所には立派な個人邸宅が建っている。
また、当時も錆びの目立つ手摺りであったが、既に形状の異なる白亜のものに改修されており、残念ながら現存しない。

この階段のある西側については、改めて取り上げることとし、まずは公園東側から考証を進めてみたいと思う・・・が。

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左:『仮面ライダーアマゾン』第13話より
右:2017年11月
掲載した映画像は、『仮面ライダーアマゾン』第13話「迫る!十面鬼!危うしアマゾン!!」で、突如、上空に現れた十面鬼を見上げる市井の人々のカット。
こちらは、当時、『弘法松』の東側、「文化放送社宅」QR1の南側に隣接していた児童公園。
背後に見えるのは、「全日本空輸社宅」の所謂スターハウスである。
現在、公園跡地は、「ドゥーエ新百合ヶ丘」というマンションの一部となっている。

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左:『イナズマン』第22話より
右:2008年12月
こちらは、Phase085で既出した場所であるが、『イナズマン』第22話「歩く土人形 恐怖の大地割れ!!」で、渡五郎(演/伴直弥)が調査に向かうシーン(当エピソードでは、和夫(演/黒田英彦)が新聞配達をしているシーンでも使用されている)。
左の擁壁が『弘法松』で、映画像奥に見えるのは今は無き『百合丘第一団地』33号棟。
前掲した児童公園は、このカメラ位置の右側にあった。

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左:『イナズマン』第22話より
右:2008年12月
上掲映画像の一連で、カメラの前を横切るライジンゴー。
背後に見えるのは、『弘法松』東側の広場へと繋がる階段である。

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左:『イナズマン』第22話より
右:2008年12月
ライジンゴーを追ってカメラはパン。
当時は、奥まった箇所に、ブロックで作られた焼却炉のようなものがあったが、現在は手前の位置に「麻生環境大気測定所」が設置されている。

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左:『イナズマン』第22話より
右:2008年12月
和夫は、この脇道を東側にある広場まで自転車で進んでいく。

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左:『どっこい大作』第9話より
右:2015年4月
東側の広場から更に階段を上った小山からの眺望。
下部に僅かに見えるのが東側の広場で、大作(演/金子吉延)は、公園南東側を向いていることとなる。

108007 S108012
左:『どっこい大作』第9話より
右:2016年5月
ある日、珍竜軒にラーメン10杯の注文が入り、早速、出前に向かった大作であったが・・・。
『どっこい大作』第9話「頭の上のハエをたたけ!!」で、大作と保(演/美樹克彦)が取っ組み合いをしたのは、頂上部にあるテーブルとベンチ周辺。
ここで、すぐさま『喜劇 駅前団地』(1961年/東宝・東京映画)のあるシーンを思い浮かべられた方もいるだろう。

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左:『どっこい大作』第9話より
右:2016年5月
それは、一郎(演/久保賢)が昼寝をしているところへ、九作(演/坂本九)らがやって来るというシーン。
彼が昼寝をしていたのは、大作の膝元に見えるベンチのちょうど対面側。
背後に建ち並ぶのは、今は無き『百合丘第一団地』である。

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左:2009年8月
右:2015年4月
因みに、『喜劇 駅前団地』を観てみると、ベンチは確かに四つ存在しているのだが、ご覧のとおり、現在は一つのみ(現存しているものが、上掲映画像に写る天板)。
残りの三つの天板については、近くの階段のステップに二つ使用され、一つは草むらに・・・。
『どっこい大作』第9話制作時も、アングルが限られているため断定は出来ないが、既に幾つかの天板が消失しているようである。
また、ここには標高118.15㍍の三等三角点があり、映像ではその映り込みも確認出来る。

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左:『どっこい大作』第9話より
右:2016年5月
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左:『どっこい大作』第9話より
右:2016年5月
三等三角点のある頂上部から広場へのパン映像。
大作と保との間に見える大木の幹が現存している。

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左:『どっこい大作』第9話より
右:2015年4月
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左:『どっこい大作』第9話より
右:2015年4月
続いて広場での取っ組み合い。
背後には、在りし日の「文化放送社宅」QR1とQR2が確認出来る。
因みに、映画『彼女と彼』(1963年/ATG・岩波映画)で、左幸子演じる石川直子が伊古奈(演/山下菊二)と腰掛けていたのは、向かって左側のベンチだが、背後の柵と共に既に改修されている。
そして、御大登場・・・。

108015 S108033
左:『どっこい大作』第9話より
右:2016年5月
「ここは、ワシに任せろ!」
大作の言う〝ジジイ〟こと、志村喬演じる二階堂甚平。
彼の背後が、テーブルや三等三角点のある小山。
映画『クレージー作戦 先手必勝』(1963年/東宝)で、山野夫人(演/沢村貞子)ら団地マダムが演説をしていたのもここである。

108014 S108031
左:『どっこい大作』第9話より
右:2016年5月
『東映生田スタジオ』作品における使用頻度は、圧倒的に公園西側エリアが多い。
実際に訪れる人も同様で、こちらの東側で人と出会うことは至極稀である。

108016 S108034
左:『どっこい大作』第9話より
右:2009年8月
当時、小山に繋がる石段脇にあった電気ボックスは既に存在しない。
また一目瞭然、夏場は緑に覆われ、昼間でも薄暗く感じられる時がある。

108017 S108036
左:『どっこい大作』第9話より
右:2016年5月
大作が降りようとしているのは、上掲『イナズマン』第22話でライジンゴーが横切った階段。
掲載した映画像に写るものを始め、この広場には、後に植樹されたであろう大木が数本存在する。

108018 S108037
左:『どっこい大作』第9話より
右:2016年5月
こちらは公園北側にある林道で、木々の合い間に「日本ヒューム管百合ヶ丘社宅」が確認出来る。

108019 S108039
左:『どっこい大作』第9話より
右:2016年5月
上掲映画像と同じく、保を追う大作のシークエンス。
こちらは園内中程の南北を走る林道で撮影されている。


(主参考文献)
「郷土史 ゆりが丘」(著/大塚新平 1972年/大塚書店)


(映画像掲載作品)放映順
『仮面ライダー』第88話「怪奇 血を呼ぶ黒猫の絵!」(1972/12/2放送)
『どっこい大作』第9話「頭の上のハエをたたけ!!」(1973/3/5放送)
『仮面ライダーアマゾン』第13話「迫る!十面鬼!危うしアマゾン!!」(1974/1/11放送)
『イナズマン』第22話「歩く土人形 恐怖の大地割れ!!」(1974/3/5放送)


Phase108 End


お願い&お断り
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Phase107 【ロケ地】川崎市多摩区寺尾台/寺尾台界隈⑥


今回は、寺尾台某所を取り上げたいと思う(某所と言っても、すぐに分かってしまうが・・・)。

107007 107008
S107009
左:『仮面ライダー』第89話より
右:2008年12月
『仮面ライダー』第89話「恐怖のペット作戦 ライダーを地獄へおとせ!」で、ゲルショッカー戦闘員が乗る車と擦れ違い、追跡をする少年ライダー隊のナオキ(演/矢崎知紀)とミツル(演/山田芳一)。
景観の違いに、時の流れを感じずにはいられない。

107009 S107012
左:『仮面ライダー』第89話より
右:2010年9月
車を発見するも、ゲルショッカー戦闘員に捕らわれたナオキとミツル。

107010 S107013
左:『仮面ライダー』第89話より
右:2010年9月
ナオキの背後に見える住宅は平屋建てだったと思われる。
当時、背後の電信柱には、更に支えとなるものが斜めに建てかけられていた。

107011 S107014
左:『仮面ライダー』第89話より
右:2008年12月
こちらの個人邸宅はリフォーム済み(往時と比べ、家屋と庭が逆となっている)。

107013
上:『仮面ライダー』第89話より(映①)
S107015
上:2014年9月
そこへ偶然にもパトカーが通り掛かる・・・。
その背後に見えるのは、開業間もない「野村クリニック」だが、残念ながら既に現存しない。

107015 S107020
左:『仮面ライダー』第89話より
右:2008年12月
助けを求めに警官へ駆け寄るナオキとミツル。
背後に見える大谷石の外塀は数年前まで現存していたが、既にリフォームされており、写真に掲載したものとは違っている。

107016 S107021
左:『仮面ライダー』第89話より
右:2010年9月
しかし、この警官も・・・。
『寺尾台第1公園』がロケ地に使用された際、この竹垣のある住宅はしばしば遠方に映り込みが確認出来る。

前掲した映画像①のT字路を左に向いた場所では・・・。

107017 S107022
左:『透明ドリちゃん』第20話より
右:2017年11月
『透明ドリちゃん』第20話「お母さんの不思議」で、ドリちゃんのママ(演/吉野佳子)が買い物に出掛けるシーンが撮影された。

107018 S107023
左:『透明ドリちゃん』第20話より
右:2017年11月
ママの背後に見えるのは、「県警寺尾台公舎」のC棟。
現在はその役目を終え、数棟の個人邸宅に建ち変わっている。

何気ない街の一角にも、時の流れは着実に変化を齎している。
何気ない街の一角だからこそ、着実に変化したとも言えるが・・・。

(編集後記)
今から四十七年前の今日、つまり1971年2月1日(月)、『東映生田スタジオ』は産声を上げました。
そこに千年王国を夢見た内田有作氏。
氏を始め、『東映生田スタジオ』に携わった全てのスタッフ&キャスト諸氏に感謝の意を込めて、これからも研究、調査報告を此処に続けていきたいと思います。


(映画像掲載作品)放映順
『仮面ライダー』第89話「恐怖のペット作戦 ライダーを地獄へおとせ!」(1972/12/9放送)
『透明ドリちゃん』第20話「お母さんの不思議」(1978/5/20放送)


Phase107 End


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