Phase078『東映生田スタジオ』⑪ 【(E)電話ボックス】

(編集前記)
Phase076&077の第2ステージで取り上げてもよかったのですが、多くの作品、多くのシーンやカットで使用されていますので、独立して(E)電話ボックスとして記載したいと思います。


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左:特写より
右:2017年8月
スタジオ開設間も無くして、第2ステージ西側の出入り口北側に電話ボックス(大型青公衆電話機)が設置された。
その存在が最初に確認出来るのは、『好き!すき!!魔女先生』制作時の特写スチール。
「テレビマガジン特別編集 変身ヒーロー大全集」(1995年/講談社)に掲載されたカラースチール(掲載した特写と同時に撮られたことは明らか。但し、構成上、電話ボックスが他のスチールに隠れている)を見ると、バルの服が黄色。
撮影された時期が、第1クール制作時だったことが分かる。
尚、当電話ボックスの講習番号は、3099であった。

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左:特写より
右:2011年11月
これは、スタッフルーム西側に停められた、『超人バロム・1』に登場するマッハロッドを北側から撮影したもの。
普段は、第2ステージ脇の電話ボックス北側にも、撮影用具が置かれていたことが分かる。

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上2枚:『好き!すき!!魔女先生』第16話より
映像での初出は、『好き!すき!!魔女先生』第16話「ゴキブリ父ちゃん! 怪人レスラーもビックリ」。
但し、当シーンの大半は西側の笹薮に延びる階段とその周辺で行われており、掲載した映画像のように、教頭先生(演/牧冬吉)がしゃがみ込む際、電話ボックスは単なる背景の一部としてに映り込んでいるだけ。
そのため、整備の必要はないと判断されたのか、映像には、所用に用いたと思われる自転車やセットの残骸など、殺伐としたスタジオの様子がありのままに記録されている。

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左:『超人バロム・1』第9話より
右:『超人バロム・1』第10話より
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左:『超人バロム・1』第13話より
右:『超人バロム・1』第18話より
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左:『超人バロム・1』第21話より
右:『超人バロム・1』第26話より
劇中、緊急を要する事態が発生し、公衆電話ボックスに駆け込む。
しかし、相手に繋がらない。
振り向けば、更なる危険が迫り来る・・・、そういったシチュエーションは、一昔前の映画やテレビドラマではよく見受けられた。
携帯電話が常備品となった現在では、ただただ懐かしい限りである。
第2ステージ西側には、撮影機材を設置するのに十分なスペースがあり、『東映生田スタジオ』作品におけるそうしたシーンの撮影には、この電話ボックスが多用された。
移動の手間も省ける、恰好のオープン・セットだったと言えよう。
前掲したように、『好き!すき!!魔女先生』第16話など、中にはそのスペースや、西側斜面の階段の使用が目的で、電話ボックスは単なる背景の一部として映り込んでいるものもあるが、それ以降、本来の用途とは別に、『東映生田スタジオ』作品では、シーンに必要なセットとして頻繁に用いられることとなった。
中でも『超人バロム・1』での使用頻度は高く、直後にドルゲ魔人に襲われるなど、緊張感溢れるシーンが数多く描かれた。
尚、残念ながら電話ボックスの正確な設置時期は明らかとなっていないが、1995年の「C.A.L」閉鎖(「細山スタジオ」解体)時まで存在していた。

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左:『仮面ライダー』第69話より
右:『仮面ライダー』第88話より
『仮面ライダー』では、第69話「怪人ギラーコオロギ せまる死のツメ」、第88話「怪奇 血を呼ぶ黒猫の絵!」の2エピソードで使用された電話ボックス。
前者では、ナオキ(演/矢崎智紀)とミツル(演/山田芳一)が、子供達がショッカーに襲われたことを本郷に電話で伝えるシーンが描かれ、後者では、世界平和会議において、要人誘拐を狙った〝F作戦〟を遂行しようとするゲルショッカーの動きを察知した本郷(藤岡弘)が、会場に潜り込んでいる滝(演/千葉治郎)に連絡を取るシーンが描かれた。

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左:『どっこい大作』第10話より
右:『どっこい大作』第11話より
『どっこい大作』第10話「怒りに紅い花が咲く!!」で、大作(演/金子吉延)が住み込みで働くラーメン屋「珍竜軒」が火災に見舞われる。
当エピソード、及び続く第11話「呪いの味をうち砕け!!」において、その店舗前という設定で使用されたのが第2ステージ西側で、その際、電話ボックスが映し出された。

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左:『仮面ライダーV3』第7話より
右:『仮面ライダーV3』第35話より
『仮面ライダーV3』では、第7話「ライダーV3 怒りの特訓」において、人工心臓の開発者・河井三郎(演/池田忠夫)がデストロンに拉致されるシーンが、また第35話「キバ男爵 最後の変身」においては、デストロンの秘密作戦を知った男性が、少年仮面ライダー隊本部に通報するシーンが、この電話ボックスで描かれた。
尚、河井博士を演じた池田忠夫は、『仮面ライダー』第45話「怪人ナメクジラのガス爆発作戦」では、小型人工頭脳の開発者・矢島博士を演じている(但し、OPクレジットは池田唯夫)。

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上2枚:『仮面ライダーV3』第35話より(左:映①)
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上2枚:『仮面ライダーV3』第35話より
『仮面ライダーV3』第35話では、更に通報をした男性が吸血マンモスに殺害されるシーン(映画像①は、電話ボックスの周囲に暗幕を張っての撮影)と、現場へ駆けつけた風見四郎(演/宮内洋)がその吸血マンモスに襲われるシーンも撮影されている。
劇中、北町の倉庫街の一角として使用され、第2ステージ西側出入り口も映し出されるが、その扉に記されていたのは〝内川益三酒店〟。
しかし、当エピソードでは、この前後に〝内川益三酒店〟、更には〝内川益三〟さえ登場しない。
また、同時期に制作されていた『ロボット刑事』、『イナズマン』での使用も認められないため、倉庫街を表現するために当シーンにのみ使用された装飾文字と思われる。

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左:『イナズマン』第1話より
右:『イナズマン』第20話より
『イナズマン』では、少年同盟の基地がこの電話ボックスの真下にあるという設定。
また『同』第20話「星円盤を追え!ライジンゴー!!」では、新人類帝国に弟の太郎(演/佐藤康宏)を人質に取られたユウコ(演/丘野かおり)が、水晶玉を使って渡五郎(演/伴直弥)を徐々に追い詰めていくシーンが、第2ステージ周辺で描かれ、カットによっては、この電話ボックスが映り込んでいる。

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左:『仮面ライダーX』第13話より(映②)
右:『仮面ライダーX』第32話より(映③)
『仮面ライダーX』では、第13話「ゴッドラダムスの大予言!」と第32話「対決!キングダーク対Xライダー」の2エピソードで、当電話ボックスが使用された。
映画像③を見ると、当公衆番号3099が確認出来る。

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左:『仮面ライダーアマゾン』第2話より
右:『仮面ライダーアマゾン』第5話より
『仮面ライダーアマゾン』第2話「十面鬼!神か?悪魔か?」でも、公衆番号3099が確認出来る。
因みに、上掲した『仮面ライダーX』の映画像②、及び③を見ると、左の扉枠の部分に何かを剥がしたような痕跡が確認出来るが、『仮面ライダーアマゾン』第5話「地底からきた変なヤツ!!」でもその痕跡が映り込んでいる。

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上2枚:『仮面ライダーアマゾン』第10話より
『仮面ライダーアマゾン』第10話「黒ネコ獣人 保育園をねらう!!」では、黒ネコ獣人が電話ボックスの上から宙返りを披露した。

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上2枚:『仮面ライダーアマゾン』第15話より
『仮面ライダーアマゾン』第15話「出たぞ!恐怖のゼロ大帝!!」で映し出された電話ボックス。
この後、ハチ獣人が現れ、殺人シーンが描かれる。

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これは、その殺人現場。
撮影は、施設西側にある階段からと思われる。

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左:『仮面ライダーストロンガー』第13話より
右:『仮面ライダーストロンガー』第27話より
『仮面ライダーストロンガー』第13話「一ツ目タイタン! 最後の逆襲!!」開巻部、城茂(演/荒木茂)の前に一ツ目タイタンが現れたのは、電話ボックス前。
第27話「改造魔人! デルザー軍団現わる!!」の映画像で電話をかけているのは、タックル・岬ユリ子を演じた故・岡田京子。

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左:『秘密戦隊ゴレンジャー』第6話より
右:『秘密戦隊ゴレンジャー』第28話より
『秘密戦隊ゴレンジャー』第6話「赤い謎!スパイルートを海に追え」では、スタジオ自体が倉庫街という設定で使用され、カットによって電話ボックスが映り込んでいる。
第28話「赤い大噴火!地底基地に潜入せよ」では、電話ボックスの奥に、第2ステージ西側出入り口の扉に白い看板のようなものが設置されているのが分かる。
詳細は不明だが、これは、Phase076に掲載した『仮面ライダーストロンガー』第36話の映画像に僅かに写っている看板と同一のものと思われる。

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上2枚:『秘密戦隊ゴレンジャー』第8話より
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上:『秘密戦隊ゴレンジャー』第8話より
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上:2012年4月
エピソードは前後するが、『秘密戦隊ゴレンジャー』では、第8話「黒い恐怖!殺しの毒牙」においても使用されており、世界的平和主義者・Mr.スコット(演/トニー・セテラ)が、この電話ボックスの中に閉じ込められた。

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左:『アクマイザー3』第23話より
右:『ジャッカー電撃隊』第14話より
左に掲載したのは、『アクマイザー3』第23話「なぜだ?!魔法力がきかない」における、イビルとオオカミーダの対峙シーン。
明らかにセットと分かるベニヤまで記録されており(当シーンで映り込む必要性は全く無い)、また緑のシートは、おそらく移動が容易くない大道具の一部、或いは、形状からして劇用車を覆い隠したものと思われる。

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左:『透明ドリちゃん』第4話より
右:『透明ドリちゃん』第18話より
映像上、電話ボックスが最期に確認出来るのは、『透明ドリちゃん』第18話「ミドリは名探偵」。
第4話「小さな生命だから」では、雪の降る夜、第2ステージ横で、ドリちゃん(演/柿崎澄子)のパパで獣医の青山竜夫(演/佐藤允)が急患を診に出掛けるシーンが描かれた。
その際、当電話ボックスが映り込んでいる。


(主参考文献)
「人造人間キカイダー 超人バロム・1 変身忍者 嵐 3大テレビヒーローシークレットファイル」(2003年/ミリオン出版)


(映画像掲載作品)放映順
『好き!すき!!魔女先生』第16話「ゴキブリ父ちゃん! 怪人レスラーもビックリ」(1972/1/16放送)
『超人バロム・1』第9話「冷血魔人クモゲルゲ」(1972/5/28放送)
『超人バロム・1』第10話「地震魔人モグラルゲ」(1972/6/4放送)
『超人バロム・1』第13話「魔人タコゲルゲが子供をねらう!」(1972/6/25放送)
『仮面ライダー』第69話「怪人ギラーコオロギ せまる死のツメ」(1972/7/28放送)
『超人バロム・1』第18話「魔人アンモナイルゲがパパをおそう」(1972/7/30放送)
『超人バロム・1』第21話「魔人クチビルゲがバロム・1を食う!!」(1972/8/20放送)
『超人バロム・1』第26話「魔人ハネゲルゲが赤い月に鳴く」(1972/9/24放送)
『仮面ライダー』第88話「怪奇 血を呼ぶ黒猫の絵!」(1972/12/2放送)
『どっこい大作』第10話「怒りに紅い花が咲く!!」(1973/3/12放送)
『どっこい大作』第11話「呪いの味をうち砕け!!」(1973/3/19放送)
『仮面ライダーV3』第7話「ライダーV3 怒りの特訓」(1973/3/31放送)
『イナズマン』第1話「恐怖の新人類 バンバの挑戦!!」(1973/10/2放送)
『仮面ライダーV3』第35話「キバ男爵 最後の変身」(1973/10/13放送)
『イナズマン』第20話「星円盤を追え!ライジンゴー!!」(1974/2/19放送)
『仮面ライダーX』第13話「ゴッドラダムスの大予言!」(1974/5/11放送)
『仮面ライダーX』第32話「対決!キングダーク対Xライダー」(1974/9/21放送)
『仮面ライダーアマゾン』第2話「十面鬼!神か?悪魔か?」(1974/10/26放送)
『仮面ライダーアマゾン』第5話「地底からきた変なヤツ!!」(1974/11/16放送)
『仮面ライダーアマゾン』第10話「黒ネコ獣人 保育園をねらう!!」(1974/12/21放送)
『仮面ライダーアマゾン』第15話「出たぞ!恐怖のゼロ大帝!!」(1975/1/25放送)
『秘密戦隊ゴレンジャー』第6話「赤い謎!スパイルートを海に追え」(1975/5/10放送)
『秘密戦隊ゴレンジャー』第8話「黒い恐怖!殺しの毒牙」(1975/5/31放送)
『仮面ライダーストロンガー』第13話「一ツ目タイタン! 最後の逆襲!!」(1975/6/28放送)
『仮面ライダーストロンガー』第27話「改造魔人! デルザー軍団現わる!!」(1975/10/4放送)
『秘密戦隊ゴレンジャー』第28話「赤い大噴火!地底基地に潜入せよ」(1975/11/1放送)
『アクマイザー3』第23話「なぜだ?!魔法力がきかない」(1976/3/9放送)
『ジャッカー電撃隊』第14話「オールスーパーカー!! 猛烈!! 大激走!!」(1977/7/16放送)
『透明ドリちゃん』第4話「小さな生命だから」(1978/1/28放送)
『透明ドリちゃん』第18話「ミドリは名探偵」(1978/5/6放送)


Phase078 End


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Phase077『東映生田スタジオ』⑩ 【(D)第2ステージ】PartⅡ

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左:2006年5月
右:2009年10月
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左:2009年11月
右:2010年9月
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上:2010年9月
第2ステージが建っていた辺りの北側に残る、錆びついた鉄製の遺物。
状態からして、『東映生田スタジオ』に関連するもの、そして、その形状から推察すると、扉(スライド式)下部の残骸ではないだろうか・・・。

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左:2006年5月
右:2008年12月
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左:2009年10月
右:2009年11月
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上:2009年11月
その脇にある、原色は水色だったと思われる遺物。
設置場所、錆び具合から考えて、こちらも『東映生田スタジオ』に関連するものだということは、容易に想像出来たのだが・・・。
現在、公になっている『東映生田スタジオ』、及び「C.A.L」期のスタジオを記録したスチールは思いの他少ない。
実際は、日の目を見ていない多くの写真の存在も十分に考えられるが、出版物などでは公表される機会を得ておらず、例え公表されていたとしても、当時の様子を伝えることを目的にしたものではなく、番宣用に撮られた各キャラクターの紹介スチールとして、その背景に確認出来るものばかりである。
その数少ない写真を一枚一枚検証してみても、やはりこの遺物を見つけ出すことは出来ない。
一体、この正体は何であろうか?

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上:『東映生田スタジオ』水道工事関連資料(寄贈:箕輪氏)
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上:『東映生田スタジオ』水道工事関連資料(資①)(寄贈:箕輪氏)
これは、賃貸契約解除を二年後に控えた1976年、『東映生田スタジオ』における水道工事が行われた際、某工務店によって作成された関係資料の一部である。
第2ステージが〝第一スタジオ〟と記載されているなど、誤記も一部見られるが、現存していること自体がまさに奇跡の一語と言えよう。
資料①は、上に掲載した資料の一部をアップにしたものだが、部分に○が確認出来る。
そして、現在、前述した、原色が水色だったと思われる遺物があるのが、ちょうどこの辺り。
つまり、これは、水道関連の遺物ではないだろうか。

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上:2009年11月
結論―。
かつて、この場所には地下水が湧いており、この物体はそれを汲み上げた機具の残骸である。
「この下に、100~120㍍くらい掘ったんだ」とは、𡈽方氏の証言。
また箕輪氏によると、『東映生田スタジオ』で使用する水は全てこの場所から賄われていたとのこと。
因みに、プレートにある「極東機械製作所」とは、現在の「テラル」。
ポンプの製造・販売を中心に事業展開を行う会社である。

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左:特写より(特①)
右:2011年11月
掲載した特写は、「キャラクター大全 特撮全史 1970年代ヒーロー大全」(2016年/講談社)に掲載された、『超人バロム・1』に登場するマッハロッドを第2ステージ北側で記録したもの。
注目すべきは、現在、遺物がある辺りにタンク状のものが確認出来ること。
つまり、原色が水色だったと推測される物体は、このタンクの中にあったということになる。
因みに、このマッハロッドは、第12話「魔人キノコルゲはうしろからくる!」から登場する、所謂Bタイプと呼ばれるもので、撮影されたのは1972年初春の頃と推測される。

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左:『仮面ライダーV3』第25話より
右:『イナズマン』第21話より
このタンクは映像にも記録されており、初出は『仮面ライダーV3』第25話「怪奇!! デストロンレインジャー部隊」。
デストロン戦闘員が、第三浄水場にミイラ薬を混入するシーンで、外観(門部)は、稲城市坂浜にある『東京都水道局 坂浜浄水所』で撮影されているが、実際に毒薬を混入するシーンは、件のタンク周辺で撮影されている。
また、『イナズマン』第21話「渡五郎 イナズマン死す!?」では、自分を看病してくれた牧場主(演/中山昭二)が、実は新人類帝国の手下であることに気づき、渡五郎(演/伴直弥)が、夜間にライジンゴーで逃げようとするシーンが撮影された。

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左:『イナズマンF』第7話より
右:『ジャッカー電撃隊』第32話より
『イナズマンF』第7話「大決戦!ウデスパー対イナズマン!!」では、ウデスパーのミサイル攻撃を受け、五郎らが隠れ家から脱出するシーンが描かれている。
『ジャッカー電撃隊』第32話「どっちが本もの?! 危うしビッグワン」の映画像は、第2ステージ北側にあったスタッフルーム西側からのアングル。
階段の奥に、件のタンクが確認出来る(小屋のようなものは、同時制作の第31話で使用された屋台のセット)。

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上:2010年12月
タンクがあった場所の西側(掲載した写真右側)に水道の蛇口が設置されている。

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左:特写より
右:2015年9月
掲載した特写は、「KODANSHA Official File Magazine 仮面ライダー Vol.1」(2004年/講談社)に掲載されたもので、『仮面ライダーアマゾン』に登場するジャングラーの特写スチール(撮影は1974年9月初旬)。
ジャングラーは、第2ステージ北西角に停められており、注目すべきは、雨とい左に写る蛇口とホース。
現在、水道の蛇口が設置されている場所は、ちょうどこの辺りである。
上掲した資料①の部分の○は、この蛇口を表しているのではないだろうか。

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左:『どっこい大作』第26話より
右:『秘密戦隊ゴレンジャー』第8話より
『どっこい大作』第26話「ゴメンよ!! 母ちゃん!!」、及び『秘密戦隊ゴレンジャー』第8話「黒い恐怖!殺しの毒牙」で映し出された、第2ステージ北西角にあった雨とい越しのアングル。

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上2枚:『アクマイザー3』第10話より
掲載した一連は、『アクマイザー3』第10話「なぜだ?! ダルニアの危機」における、アクマ族による大東京焦土計画の解説シーン。
当シーンでは、雨とい、及び水道施設をはっきりと確認することが出来る。


S077033
上:2014年9月
ある意味、『東映生田スタジオ』を影で支えた功労者。
但し、経年的劣化は勿論のこと、最近では残念ながら意図的な破壊もあり、プレートや幾つものボルトが姿を消している・・・。



(主参考文献)
「KODANSHA Official File Magazine 仮面ライダー Vol.1」(2004年/講談社)
「キャラクター大全 特撮全史 1970年代ヒーロー大全」(2016年/講談社)


(映画像掲載作品)放映順
『どっこい大作』第26話「ゴメンよ!! 母ちゃん!!」(1973/7/9放送)
『仮面ライダーV3』第25話「怪奇!! デストロンレインジャー部隊」(1973/8/4放送)
『イナズマン』第21話「渡五郎 イナズマン死す!?」(1974/2/26放送)
『イナズマンF』第7話「大決戦!ウデスパー対イナズマン!!」(1974/5/21放送)
『秘密戦隊ゴレンジャー』第8話「黒い恐怖!殺しの毒牙」(1975/5/31放送)
『アクマイザー3』第10話「なぜだ?! ダルニアの危機」(1975/12/9放送)
『ジャッカー電撃隊』第32話「どっちが本もの?! 危うしビッグワン」(1977/12/3放送)


Phase077 End


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〇当ブログ中、一部を除き、関係者の名は当時のものを記載し、敬称は省略させて頂きます。
〇ロケ地紹介などで掲載する写真の中には、経年の結果、撮影時とは更に変貌を遂げている箇所があります(参考までに撮影年月を記載します)。



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Phase076『東映生田スタジオ』➈ 【(D)第2ステージ】PartⅠ


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上:『仮面ライダーアマゾン』第16話より
これは、『仮面ライダーアマゾン』第16話「ガランダーの東京火の海作戦!!」で映し出された『東映生田スタジオ』の第2ステージ(右側)。
劇中では、「市山火薬工場」という設定で使用された。


(編集中記)
と言うわけで、暫くロケ地考証を続けていましたが、今回より数回に分けて、『東映生田スタジオ』の南側に陣取っていた第2ステージを取り上げたいと思います。


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左:『仮面ライダー』第1話より
右:『仮面ライダー』第1話OPより
第2ステージと『仮面ライダー』・・・、すぐさま〝回転バック〟を想像された方も少なくないだろう。
回転バックとは、木製土台の上に設置された、樹木を描いた円柱形の背景のことで、それを回転させることによりバイクでの疾走感、及び旧1号ライダーの変身が表現された。
「〝風を受けて変身する〟という初期の変身パターンについて考えたりとか、実際のフィルムに影響する部分でいろいろアイディアを出したりしてました」(「仮面ライダー大全」(2000年/双葉社)より)と、生前、監督の折田至が述懐しているように、約半世紀前、満足のいく予算が確保されない中、彼らは創意工夫を重ねて『仮面ライダー』を制作していたのである。
但し、「生田で作ったんだと思うけど。もしくは大映さんからスタッフがもらってきたのかもしれない」(「仮面ライダー=本郷猛」(著/藤岡弘、 2008年/扶桑社)より)と、平山亨が述懐しているように、それ自体、『東映生田スタジオ』で作られたものかどうかは明らかになっていない。
尚、〝回転バック〟とは、内田有作や平山亨らによる呼称で、関連書籍によっては、〝回転搭〟〝回転筒〟などと記載されているものもある。

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左:メイキング・スチールより(特①)
右:特写より(特②)
藁の束を使用するなど、特写①を見ると、試行錯誤の様子が窺える。
この回転バック前では、数々の特写も撮影されており、その一部は、「カルビー 仮面ライダースナック」(後に、「カルビースナック 仮面ライダー」に名称変更)に付いていた所謂「ライダーカード」#1、#48、#102、#140に流用されている。

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左:特写より(特②アップ)
右:『仮面ライダー』第1話より
左の特写は、上掲した特写②のアップ。
回転バックの脇に、赤い文字で「KEEP DRY」と書かれたツートンカラーの木箱が置かれているのが分かる。
同箱は、『仮面ライダー』第1話「怪奇蜘蛛男」における、戸浦埠頭50号倉庫のシーンでも映し出されており、おそらくこのセットも第2ステージに組まれたものと思われる。

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左:『仮面ライダー』第17話より
右:特写より(特③)
左に掲載した映画像は、第17話「リングの死闘 倒せ!ピラザウルス」におけるリング上でのシーン(第16話「悪魔のレスラーピラザウルス」でも同セット使用)。
このセットが組まれたのは、第2ステージである。
右は、上掲リング上で撮影されたピラザウルスの特写。
よく見ると、ピラザウルスの背後に回転バックが写っているのが分かる。
その脇には、無雑作に置かれた多くの段ボールなども確認出来、当時の第2ステージ内における、セット以外の様子を窺い知ることが出来る。

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左:『仮面ライダー』第2話より
右:メイキング・スチールより
第2ステージでは、『仮面ライダー』第2話「恐怖蝙蝠男」における夜間戦闘シーンの挿入カットなども撮影されている。
また、同ステージ東側にはホリゾントが設置されており、第3話「怪人さそり男」制作時には、それを背景に初期番宣用スチールの一部が撮影されている。
その際、蜘蛛男、蝙蝠男、サラセニアン、カウルの下部が改修(切断)されたサイクロンに跨る本郷の単体スチールなども撮影されており、毎日放送の番宣用ハガキには、その本郷の単体スチールが用いられている。

では、第2ステージとは、実際にどうのような構造をしていたのだろうか?
当時の資料をもとに、紐解いてみたいと思う。

S074007
上:第2ステージ平面図、及び立面図(所蔵:𡈽方氏)
これは、「細山スタジオ」開設にあたり、1969年1月27日に作成された第2ステージの平面図、及び立面図である(右上は、ほぼ北側からのアングル。右下は、ほぼ西側からのアングルとなる)。
以前記したように、『東映生田スタジオ』における第1ステージ、及び第2ステージは、元々「細山スタジオ」では第2ステージ、第1ステージと呼称されていた。
右上に〝第一スタジオ〟と記されているのは、そのためである。
建築面積は、423.95㎡(128.5坪)で、第1ステージの393.64㎡と比し、僅かに広かったことが分かる(契約書では、424.05㎡)。
また、第1ステージと同じく、外壁はモルタル塗で、屋根は波型スレート、出入り口となる扉は、西側と北側の二箇所に、各々二重構造で霧除け屋根が設けられていた。

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左:第2ステージ距計詳細図(所蔵:𡈽方氏)
右:第2ステージトラス詳細図(所蔵:𡈽方氏)
これは、第2ステージのトラス構造、及び実寸が示された詳細図。
前掲した平面図にも記されているように、上部には、壁に沿って吊り廊下(図では釣りローカと記載)が設置されていたことが分かる。
特写③をよく見てみると、その吊り廊下が確認出来る。

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上:2009年10月
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上:2009年11月
かつて、第2ステージがあった辺りの現在の様子。
掲載した写真で、レッドパープルの車が停まっている辺りに、回転バックが置かれていたと思われる。

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上左:『仮面ライダー』第5話より
上右:『仮面ライダー』第6話より
下:6連カード(天田印刷加工)
両映画像共、『仮面ライダー』に映し出された第2ステージ。
第5話「怪人かまきり男」では、一瞬ではあるが、かまきり男との緒戦で、屋根の南東角部分が映し出される。
右に掲載したのは、第6話「死神カメレオン」において、ショッカーの科学班がライダーの弱点を探る際、モニターに映し出された画像。
こちらも同様、第2ステージの屋根南東角が確認出来る。
下は、当時、天田印刷加工から販売されていた所謂6連カードの1枚。
第2ステージの南側を捉えているが、現在、このカメラ位置には、個人邸宅が建ち並んでいる(Phase036参照)。


【西側出入り口以北】
第2ステージは、幾多の作品、エピソードに使用され、在りし日の姿が多数フィルムに記録されている。
それは、スタジオ内、つまりセットは勿論のこと、外観についてもである。
撮影は、主に西側出入り口周辺で行われたが、笹薮との間にちょっとしたスペースがあったこともその理由であろう。
まずは、その出入り口以北の外壁を取り上げたいと思う。

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左:『仮面ライダー』第7話より
右:『仮面ライダー』第69話より
左に掲載した映画像は、『仮面ライダー』第7話「死神カメレオン 決斗!万博跡」で、阪神工業大学の大山博士とその助手に扮した立花藤兵衛(演/小林昭二)と緑川ルリ子(演/真樹千恵子)のもとに現れた死神カメレオンのシーン。
撮影は、第2ステージ西側の外壁で行われた。
但し、壁をよじ登るカットは、カメラを横にし、床を這う死神カメレオンを捉えての撮影(死神カメレオンが手をつく際、その部分が僅かに沈むのが確認出来る)。
第69話「怪人ギラーコオロギ せまる死のツメ」のギラーコオロギのアップも、同所で撮影されている。

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上3枚:仮面ライダーCALENDER(有井製作所)
下:丸メンコ(天田印刷加工)
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上:2017年8月
この第2ステージ西側の壁を背景に撮影されたスチールは、当時のカードやブロマイドにも多数流用されている。
今回は、少し違ったものを掲載したいと思う。
上3枚は、有井製作所から販売された1972年版のカレンダー。
一ヶ月1枚、12枚で一組となっており、掲載した蜘蛛男(8月)、蝙蝠男(11月)、サラセニアン(5月)以外にも、キノコモルグ(9月)が、第2ステージ西側で撮影されたスチールが使用されている。
下は、当時、天田印刷加工から販売された丸メンコ。
上掲カレンダーと同じく、第2ステージ西側で撮影された特写スチールが使用されている。
真ん中に掲載したカレンダーもそうであるように、左の蝙蝠男のスチールは左部分がトリミングされ、スタッフルーム前に立つ人物(不明)がカットされることが多い。
尚、かまきり男と本郷の絡みを捉えたスチールの説明として、「第1ステージ裏で撮影された」と記された関連書籍もあるが、そちらは明らかに事実ではない。
掲載した写真に写るのが、蝙蝠男を始め怪人らが立っていた場所である。

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上2枚:『仮面ライダー』第14話より
『仮面ライダー』第14話「魔人サボテグロンの襲来」における、一文字隼人(演/佐々木剛)の登場カットは、第2ステージ北西角から変電室を捉えたアングルで撮影された。
ここは、変電室ののPhaseで改めて取り上げたいと思う。

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上2枚:『ロボット刑事』第1話より
掲載した映画像は、『ロボット刑事』第1話「バドーの殺人セールスマン」において、ジョーカーで港に乗り付けたKと新條刑事(演/千葉治郎)のカット。
第2ステージ西側の壁が、湾岸倉庫に見立てられた。
右の映画像で、新條刑事の横に見える△マークが、他の使用映像でもしばしば確認出来る。

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左:『仮面ライダーV3』第35話より
右:『イナズマン』第15話より
『仮面ライダーV3』第35話「キバ男爵 最後の変身」でも、北町の倉庫街という設定で使用され、西側の壁の前で、風見四郎(演/宮内洋)が吸血マンモスに襲われるカットが撮影されている。
『イナズマン』第15話「影をくわれたお母さん」では、忍び寄るカゲバンバラの恐怖が表現された。

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上2枚:『仮面ライダーアマゾン』第9話より
掲載した映画像は、『仮面ライダーアマゾン』第9話「ゆけアマゾン!カニ獣人の島へ!」において、若い女性(演/黒崎明美)を拉致したジューシャを追い、ビルの壁を登ろうとするアマゾン(演/岡崎徹)。
このシーン、基本的には『伊勢丹 新宿店』裏で撮影されているが、登頂開始時、及び落下時の一部は第2ステージ西側の壁が用いられている。

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上2枚:『仮面ライダーアマゾン』第10話より
『仮面ライダーアマゾン』では、更に第10話「黒ネコ獣人 保育園をねらう!!」でも使用されており、アマゾンライダーと黒ネコ獣人との緒戦の大半が同所で撮影された。
第9話の映画像に認められる穴が、この映画像でも確認出来る。

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左:『秘密戦隊ゴレンジャー』第6話より
右:『秘密戦隊ゴレンジャー』第8話より
『秘密戦隊ゴレンジャー』では、第6話「赤い謎!スパイルートを海に追え」と第8話「黒い恐怖!殺しの毒牙」で、同様のアングルが確認出来る。
よく見ると、背後の外壁に刻まれた傷跡が、上掲した『仮面ライダーアマゾン』第10話の映画像に写るものと一致しており、更に穴の大きさが・・・。

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左:『仮面ライダーストロンガー』第13話より(映①)
右:『アクマイザー3』第23話より
掲載した映画像は、『仮面ライダーストロンガー』第13話「一ツ目タイタン! 最後の逆襲!!」と、『アクマイザー3』第23話「なぜだ?!魔法力がきかない」に映し出された第2ステージ西側出入り口以北の外壁。
前者では、開巻部、城茂(演/荒木茂)の前に現れたブラックサタン戦闘員のカットが、後者では、イビルがオオカミーダと対峙するカットが、それぞれ撮影されている。

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上2枚:『秘密戦隊ゴレンジャー』第4話より
前後するが、『秘密戦隊ゴレンジャー』第4話「紅のキック!砕けミクロ大作戦」において、ヒスイ仮面がゴレンジャーのプロフィールを紹介するシーンで、各々、写真の背景に用いられたのも同所である。
上掲した映画像①に写るスプレー痕(?)が一致する。

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上:2017年8月
かつて、第2ステージ西側出入り口以北の外壁があった辺り。
ここでも、数々のシークエンスが撮影された。

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左:『仮面ライダーアマゾン』第16話より
右:『超人バロム・1』第27話より
『仮面ライダーアマゾン』第16話「ガランダーの東京火の海作戦!!」において、「市山火薬工場」の設定で使用された第2ステージ。
その際、アップで映しされた〝火気厳禁〟〝危険物屋外貯蔵所〟の文字看板も、おそらく西側出入り口以北の外壁に当カット用に設置されたものと思われる。
但し、当初は、スタジオで実際に使用されていた可能性もなくはないが、『仮面ライダーアマゾン』以前、『超人バロム・1』第27話「魔人キバゲルゲが赤いバラに狂う!!」では、セット内に放置された同看板が確認出来、詳細は不明である。

因みに、第2ステージ西側の出入り口周辺で撮影されたのでは?と思われるシーンやカットは他にもあり、そちらについては、改めて取り上げたいと思う。

【西側出入り口】
次に、西側出入り口が映り込んでいるシーンやカットについて―。
尚、その脇にあった電話ボックスについては、また別途取り上げたいと思う。

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上2枚:特写より(左:特④)
左に掲載した特写は、『仮面ライダー』第25話「キノコモルグを倒せ!」に出演した子供達を撮影したもの。
この段階では、後に出入り口以南に設けられる照明倉庫が未だ存在していない。
右も第2ステージ西側出入り口前で撮られたもので、『仮面ライダーストロンガー』に登場するカブトローの特写。
Phase025に掲載した、岡村氏よりご提供頂いた写真にも、扉部分に同文字が確認出来る。

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左:『超人バロム・1』第21話より
映像においては、まず『超人バロム・1』第21話「魔人クチビルゲがバロム・1を食う!!」で、浩太(演/川口英樹)とチャコ(演/南陽裕子)の兄妹が参加していた町内肝試し会の道中において確認することが出来る。
一時、西側の出入り口扉には、〝NO2〟と記されていたことが分かる。
次に確認出来るのは、『仮面ライダーV3』第35話「キバ男爵 最後の変身」。
突如、風見四郎の前に現れる吸血マンモスのカットが、西側の出入り口扉前で撮影された。

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左:『仮面ライダーアマゾン』第15話より
右:『仮面ライダーストロンガー』第36話より
『仮面ライダーアマゾン』第15話「出たぞ!恐怖のゼロ大帝!!」では、ハチ獣人による殺人が、第2ステージ脇に設置されていた電話ボックスで撮影され、その現場検証シーンで、西側出入り口の扉が映し出される。


【西側出入り口以南/照明倉庫】
上掲した特写④を見ても明らかなように、当初、西側出入り口以南には何も設置はされていなかったが、間もなくして、北側に黄色の扉を有した照明倉庫が置かれることとなる。

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左:『イナズマン』第20話より
右:『仮面ライダーアマゾン』第15話より
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上:2011年11月
『イナズマン』第20話「星円盤を追え!ライジンゴー!!」では、謎の女性・ユウコ(演/丘野かおり)に翻弄され、精神的に徐々に追い詰められていく渡五郎(演/伴直弥)の姿が、第2ステージ周辺で描かれた。
その際、件の照明倉庫が映し出される。
また、『仮面ライダーアマゾン』第15話「出たぞ!恐怖のゼロ大帝!!」において、殺人現場に駆けつけた立花藤兵衛(演/小林昭二)とアマゾン(演/岡崎徹)の背後にも、この黄色の扉を確認することが出来る。

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上:MGG様ご提供写真より
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上:2017年8月
これは、「Looking for locations.」を開設されているMGG様よりご提供頂いた、「C.A.L」期に撮影された大変貴重なスチール(厳密には、その読者でいらっしゃる匿名の方からご提供されたもので、1991~92年頃に撮影されたとのこと)。
件の照明倉庫は、「C.A.L」期のスタジオにも踏襲されていた。


今回は、ここまで―。
最後に『仮面ライダー生誕40周年記念 ライダー大集合!』のパンフレットに掲載されている、「遥か彼方の いにしえの物語」と題された内田有作の挨拶文(原文まま)を転載して終了したいと思う。

トンテンカントンテンカン、厳寒のスタジオではショッカーアジトの建て込みが進む。他方、高さ一間、横巾二間の回転バックは最終画仕上げの真盛中。一九七一二月はじめの生田スタジオである。
「さァ、はじめるぞ!」田中丈之助特撮監督の指示で、回転バック使用の撮影がスタートした。円筒形の中央軸の根元にはベアリングが埋め込まれ、これから人力による回転がはじまる。助監督、制作進行、美術助手など、四人が人力モーターだ。いづれも二十代の若さ。
バイクにまたがった藤岡くんを前面に、回転バックは勢いよく回転。「OK、OK。その調子、藤岡ちゃん、ちょっとハンドルを操作する動きを大きく見せて。次、本番行こう」
「結構ちょろいな、今日の仕事は」人力モータースタッフは、円筒の中で密やかにささやき合った。
しかし―
シナリオには、改造人間本郷猛は、ベルトの風車に風を受けて徐々に仮面ライダーに変身するとある。
ワンカットごと、スーツ姿の藤岡君は少しずつライダー衣装を見につける。準備が終わる。さあ回転だ。午后の撮影開始。
「回転バック、もっと早く!」監督がほえる。回転にムラが出る。「二番手、力がない。一番に合わせて!」―スタッフの叱責が鋭い。突如、前触れもなく回転バックは力なくストップした。激しい息切れの聞こえる円筒の中、底には元気だった四人のスタッフが大の字にノビていた。
「一旦休憩。人力モーターにガソリン注入!!」
かくして、午前中からはじまった仮面ライダー段階変身の特撮は、画合成のカラミもあって二十数カットに及び、深夜近くまで続いた。

四〇年の后の今日、平成ライダーは驚異的な技術革新により、実現困難だった撮影表現も全てCG処理により実現可能となった。
回転バックなど、今や遥か彼方のいにしえの逸話である。
バックを押し続けた若い裏方たちも、今やシルバー世代となり、或る者は引き続き映像分野で、他は社会人として立派に成長し、今日に至っている。
ライダー四〇年の歴史の中で、語り継ぐべきエピソードは数多い。その中で、私は今回敢えて彼等を紹介した。ギィギィきしむ軸心、ドタバタ走る無遠慮な足音、激しい息遣いの中で、変身第一回撮影に携わったライダー裏の戦士たち、通称「人力モーター」の無名スタッフの汗と涙が何よりも尊かった。ありがたかった。心よりありがとう。
私は彼等を決して忘れない。

2011年7月16日
◎元東映生田スタジオ元所長
内田有作


(編集後記)
今回、掲載しました丸メンコの画像は、F氏よりご提供頂いたものです。
誠に有難うございました。
また、「C.A.L」期の写真をご提供頂き、更に掲載をご快諾頂きましたMGG様、元提供者でいらっしゃいます「Looking for locations.」読者の方(匿名)に心より感謝申し上げます。
有難うございました。
そして、貴重な資料の開示にご協力を頂きました𡈽方工作氏、進一氏に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。


(主参考文献)
「創刊15周年記念 テレビマガジン特別編集 仮面ライダー大全集」(1986年/講談社)
「創刊15周年記念 テレビマガジン特別編集 テレビマガジン ヒーロー大全集」(1987年/講談社)
「仮面ライダー大全」(2000年/双葉社)
「仮面ライダー=本郷猛」(著/藤岡弘、 2008年/扶桑社)
『仮面ライダー生誕40周年記念 ライダー大集合!』パンフレット(2011年/石森プロ・東映)
「キャラクター大全 仮面ライダー 1号・2号編 仮面の男パーフェクトファイル」(2014年/講談社)
「仮面ライダー1971~1984 秘蔵写真と初公開資料で蘇る昭和ライダー10人」(2014年/講談社)


(映画像掲載作品)放映順
『仮面ライダー』第1話「怪奇蜘蛛男」(1971/4/3放送)
『仮面ライダー』第2話「恐怖蝙蝠男」(1971/4/10放送)
『仮面ライダー』第5話「怪人かまきり男」(1971/5/1放送)
『仮面ライダー』第6話「死神カメレオン」(1971/5/8放送)
『仮面ライダー』第14話「魔人サボテグロンの襲来」(1971/7/3放送)
『仮面ライダー』第17話「リングの死闘 倒せ!ピラザウルス」(1971/7/24放送)
『仮面ライダー』第69話「怪人ギラーコオロギ せまる死のツメ」(1972/7/28放送)
『超人バロム・1』第21話「魔人クチビルゲがバロム・1を食う!!」(1972/8/20放送)
『超人バロム・1』第27話「魔人キバゲルゲが赤いバラに狂う!!」(1972/10/1放送)
『ロボット刑事』第1話「バドーの殺人セールスマン」(1973/4/5放送)
『仮面ライダーV3』第35話「キバ男爵 最後の変身」(1973/10/13放送)
『イナズマン』第15話「影をくわれたお母さん」(1974/1/8放送)
『イナズマン』第20話「星円盤を追え!ライジンゴー!!」(1974/2/19放送)
『仮面ライダーアマゾン』第10話「黒ネコ獣人 保育園をねらう!!」(1974/12/21放送)
『仮面ライダーアマゾン』第9話「ゆけアマゾン!カニ獣人の島へ!」(1974/12/14放送)
『仮面ライダーアマゾン』第15話「出たぞ!恐怖のゼロ大帝!!」(1975/1/25放送)
『仮面ライダーアマゾン』第16話「ガランダーの東京火の海作戦!!」(1975/2/1放送)
『秘密戦隊ゴレンジャー』第4話「紅のキック!砕けミクロ大作戦」(1975/4/26放送)
『秘密戦隊ゴレンジャー』第6話「赤い謎!スパイルートを海に追え」(1975/5/10放送)
『秘密戦隊ゴレンジャー』第8話「黒い恐怖!殺しの毒牙」(1975/5/31放送)
『仮面ライダーストロンガー』第13話「一ツ目タイタン! 最後の逆襲!!」(1975/6/28放送)
『仮面ライダーストロンガー』第36話「三人ライダー対強力デルザー軍団!」(1975/12/6放送)
『アクマイザー3』第23話「なぜだ?!魔法力がきかない」(1976/3/9放送)


Phase076 End


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Phase045 『東映生田スタジオ』⑧ 【(C)第1ステージ】PartⅡ

群馬県川場村、嬬恋、会津磐梯産の蕎麦粉を丸抜きのまま仕入れ、石臼で自家製粉、その日に使用する分だけを手打ちする。
鰹の本節、枯節に鯖節を少々加えて深みを出した出汁で作るつゆは、厳選した生醤油や約70ものミネラルを含んだ天然塩を使い、化学調味料は一切使用しない。
「せいろ」と「田舎そば」の二種が基本で、共に二八そば。
値段は、「せいろ」750円、「天せいろ」1,800円、「ランチ」1,400円~。
営業時間は以下のとおり。
11:30~14:30(LO)
17:00~20:00(LO)(後に、夜の営業は取り止め)
定休日:火曜日・水曜日


かつて、『東映生田スタジオ』の第1ステージが君臨していた場所には、現在、「手打ちそば 櫟」(以下、「櫟」)という蕎麦屋が建っている・・・が、諸般の事情により、残念ながら2011年5月を以って無期限営業休止に突入。
あれから既に六年という歳月が流れた・・・。


【(C)第1ステージ】PartⅡ


白いコテージ風の洒落た外観で、木の温もり溢れる店内は、いつも落ち着いた雰囲気が漂っていた。
そこで、店主の箕輪広実さんより伺った『東映生田スタジオ』に纏わるお話は、公に出版されている関連書籍では知る由もなかった新鮮で、貴重なものばかり。
当ブログ開設には、後に出会った多くの方々からのご助言や薦めもあったが、やはり箕輪さんとの出会いがなければ、実現していなかったばかりか、そうした多くの出会いもまたなかったかもしれない。
箕輪さん、そして「櫟」との出会いは、愚生にとってあまりにも大きかった。

ポイントを絞って振り返りたいと思う。

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上:2007年12月

①「檪」が、『東映生田スタジオ』跡地に建っている
②箕輪さんが、間接的に『東映生田スタジオ』の関係者である
③蕎麦が美味しい

①について・・・
前述したように、「檪」が建っている場所(駐車スペース含む)には、かつて、『東映生田スタジオ』の第1ステージが君臨していた。
つまり、同店は、『東映生田スタジオ』第1ステージの現在の姿ということである。

②について・・・
箕輪さんとの出会いは、2005年3月まで遡る。
初めての来店であったにも関わらず、息子と愚生は、店員の方に、当時、解明出来ていなかった『仮面ライダー』のロケ地についてお尋ねしたのだが・・・、返ってきた返答は、全く見当がつかないというもの。
やがて店内の混雑が緩和された頃、厨房から明らかに店主と分かる方が出て来られ、「いやぁ、懐かしいですねぇ。ちょうど一年くらい前にも、当時のスタッフの方が、スタジオ跡地や制作に関係した場所の写真を撮りたいからと、訪ねて来られたことがあったのでが・・・。わざわざ△△県からですか?」
これが、箕輪さんとの出会いだった(因みに、愚生が神奈川県に引っ越してきたのは四年ほど前)。
屈託のない笑顔と穏やかな口調、物腰柔らかい対応と愛らしい目、瞬時に愚生ら親子はその人柄に惹かれてしまった。
この時は、他のお客さんもいらっしゃったため、それ以上のやり取りはなかったが、その年の暮れクリスマス・イヴに再び訪問。
他のお客さんが帰られるのを見計らい声を掛けてみると、なんと愚生らのことを覚えてくださったではないか!
夜の仕込みもあったであろう、にも関わらず、暫く時間を割いて、愚生らにお付き合いしてくださったのである。
『東映生田スタジオ』の前身、つまり「細山スタジオ」の創設者は、箕輪正治氏と𡈽方工作氏という地元農家のお二人で、箕輪さんは正治氏のご子息だという事実は、この時に伺った話である。
その後、神奈川県へのロケ地巡りではほぼ欠かさず訪問。
その度に、公には決して語られることのない貴重なお話を数多くご教授頂き、今でも非常にお世話になっている次第である。

③について・・・
これは、もう理屈抜きで美味しい!
中でも一押しは、「せいろ」。
仄かな香りが気持ちを落ち着かせ、茹で加減、冷水でのしめ具合も文句のつけようがない。
「コシがある蕎麦でなく、水のようにすっと入って、後でまた食べたくなるそばを目指しています」(談/箕輪氏)
蕎麦汁は、酸味、辛味、甘味が複雑に絡み合い、口に含んだ瞬間、なんとも形容し難い深い味わいが、延髄の裏側にまで広がっていく。
そして、「天せいろ」に添えられた車海老と季節の野菜数種の天ぷら。
これもまた美味しい!
その味は、マスコミで頻繁に取り上げられる天ぷら専門店も脱帽間違いなし。
主役の「せいろ」を引き立てる役柄でありながら、さり気なく、それでいてしっかりとその存在感をアピールしている。

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上:2010年12月
これが、箕輪さんの魂が込められた「天せいろ」。
妥協無き渾身の作品である。

序に、デザート。
お勧めは、「蕎麦のシフォンケーキ」。
一見、地味とも思えるシフォンケーキの横に、汚れを知らない純白の生クリームが鎮座する姿が、何処か微笑ましい。
勿論、美味で、ケーキなど甘いものは滅多に口にしない愚生でさえ、この時ばかりは甘党に変身する。

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左:2007年12月
右:2010年9月
左が、「蕎麦のシフォンケーキ」。
一見、シンプルだが、香り、味と非常に気品がある。
右は、店内の様子。
写真に写るのは、物腰の柔らかさが好印象を与える、弟子のK君。
動きに一切の無駄が感じられない彼の仕事ぶりは、ついつい見惚れてしまう。


『小田急線/読売ランド前駅』からクネクネと路地裏を抜け、なだらかな坂道を歩いて行けば、その行き止まりとなる谷あいに「檪」は建っている。
店内は、いつ行っても満席。
場所柄、『よみうりランド』からの帰途に立ち寄る方、或いはハイキングの途中に立ち寄る方もいらっしゃるが、わざわざ遠方から車で来られる、上品な年配のお客さんも多い。
そして、あちらこちらから聞こえる「美味しいわねぇ~」の声。
・・・確かに美味しい。
それは間違いない。
しかし、そんな声を聞く度に、正直、何処か複雑な気持ちになってしまうのもまた事実。
温泉に秘湯があるように、我々にとって、「檪」はまさに秘店と言ったところ。
気にいっているからこそ、人には知られたくない、人間が本能として抱くジェラシーのような感覚を覚えてしまうのである。

また、麻生区や多摩区を中心としたロケ地巡りでは、「櫟」での昼食を決めて、前後のスケジュールを企てることも少なくない。
ただでさえ、『東映生田スタジオ』第1ステージが建っていた場所、そこにこの美味しい「せいろ」。
訪問しないわけがない。
在りし日の『東映生田スタジオ』を想像しながら食する「せいろ」・・・、暫し時間が経つのを忘れてしまう空間、それが「檪」である。

・・・それが「櫟」であった。

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左:2007年12月
右:2011年6月
左に掲載した写真は、当時、防護壁の南に設置されていた「檪」の案内板。
「あの(無期限営業休止)後も営業時間の確認や予約の電話が後を絶たず、結局、電話番号を変えました」と、箕輪さんは苦しい胸の内を語ってくださった。
実際、約半年後となる2011年10月、店の前で話をしていた時でさえ、横浜ナンバーの車が来店。
ご夫婦で来られたその方に、閉店した旨を伝える箕輪さんの顔を私は直視することが出来なかった・・・。
右は、閉店を伝える張り紙。

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上:2012年12月
「「櫟」の天せいろ、もう一回食べたいなぁ」
時折、思い出したように息子は言う。
幼少期に数回しか食べたことがないにも関わらず。
以前、この話を箕輪さんに伝えたところ、こう仰っていた。
「そう言ってくださる方が遠く△△県にいらっしゃるだけでも、十年近くやった甲斐がありました」

愚生も息子と一緒である。
もう一度、あの店で、あの「せいろ」を味わいたいと願ってやまない。
必ずや「櫟」は復活する。
K君も帰ってくる。
そう信じて疑わない。

(編集後記)
記事の一部に、敢えて過去形の表現を用いていません。
ご容赦ください。


Phase045 End


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Phase041 『東映生田スタジオ』⑦ 【(C)第1ステージ】PartⅠ

(編集前記)
今回は、『東映生田スタジオ』の第1ステージについて考証を行いたいと思います。
尚、各作品、各シーンのうち、セット内で撮られたものが、具体的に第1ステージ、第2ステージ、若しくは第3ステージの何れのスタジオで撮影されたのか、その全容解明には至っておらず、おそらく今後も前進は難しいと思われます。
また、当Phaseは、第1ステージ全体の把握・考証を目的としておりますので、美術面での考証は最低限の記載に留め、その詳細(三上陸男(当時、「エキス・プロダクション」所属)が手掛けたショッカーのアジト側壁のデザインなど)については、別の機会に譲りたいと考えております。
ご了承ください。


【(C)第1ステージ】PartⅠ
時期によって異なるが、『仮面ライダー』におけるショッカー、及びゲルショッカーのアジト、更にはアミーゴ、立花レーシングクラブ、少年仮面ライダー隊本部といった所謂パーマネント・セット(レギュラー・セット)は、第1ステージに組まれていたと云われている。

「週刊少年マガジン」(1972年49号)では、「漫画家 石森章太郎 テレビ映画監督に変身!」と題して、巻頭カラーグラビア15ページに渡り、第84話「危うしライダー!イソギンジャガーの地獄罠」のビハインド特集が組まれている。
その中には、第1ステージに組まれていた少年仮面ライダー隊本部でのメイキング・スチールも掲載されており、大変興味深い。


最初に、アジトの変遷を簡単に振り返ってみたいと思う。

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上2枚:『仮面ライダー』第1話より(左:映①)
掲載した映画像は、『仮面ライダー』第1話「怪奇蜘蛛男」における本郷猛(演/藤岡弘)の改造手術シーン。
1971年2月7日、『仮面ライダー』の撮影は、このシーンから開始された。
つまり、『東映生田スタジオ』そのもののクランク・インである。

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上:『仮面ライダー』第5話より
掲載した映画像は、『仮面ライダー』第5話「怪人かまきり男」において、ショッカー首領の前に平伏すかまきり男のシークエンス。
基本的には、上下二つのフロアで構成されており、上部フロアには、ショッカー首領のレリーフが、出入り口でもある地球を描いたドアの上部に設置されていた。
一方、下部フロアでは、戦闘シーン(立ち回り)が描かれることも多かったが、「テレビで見るよりも、随分と狭かった」とは、当時、実際にこのセットを目撃された𡈽方進一氏の弁。

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上:6連カード(天田印刷加工)
掲載したのは、当時、天田印刷加工から発売されていた、所謂6連カードの一枚。
セットの上部が記録されたスチールで、ライトとそれを吊るす二重が確認出来る。
僅かに階段部分が変更されているが、2号編になっても基本的なレイアウトに変更はない。

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左:『仮面ライダー』第46話より
右:『仮面ライダー』第53話より
これは、主に第5クールから第6クール(厳密には第7クール第79話まで)にかけて使用されたショッカー・アジトの二階建てセット。
但し、第4クールの第46話のみ、このセットが使用されている(第4クール第47話から第52話までは、旧セット)。

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左:『仮面ライダー』第83話より
右:『仮面ライダー』第98話より
ショッカーからゲルショッカーへの組織再編劇に伴い、アジトのセットも一新された。
レリーフ下の刳り貫きが、あたかも骸骨を彷彿させる。

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左:『仮面ライダーV3』第23話より
右:『イナズマンF』第11話より
また、『仮面ライダーV3』のデストロン、『イナズマンF』のデスパー軍団など、他の『東映生田スタジオ』作品に登場した敵側組織のアジト(本部)も、概ね第1ステージにパーマネント・セットとして組まれていたと思われる(但し、広さを要した『仮面ライダーX』のキングダーク、『仮面ライダーアマゾン』のゲドンのセットは、他のパーマネント・セットとの兼ね合いから、第2ステージに常設されていた)。

しかし、Phase025に掲載した『東映生田スタジオ』作品一覧表をご覧頂ければ一目瞭然、一時期例外はあるものの、『東映生田スタジオ』では、ほぼ二作、三作と数作品の制作が並行して行われていた。
例えば、1972年の3月には、放映中の『仮面ライダー』の他、4月からの放送が決定していた『変身忍者 嵐』、『超人バロム・1』の制作も始まっており、少なくともショッカー、血車党、ドルゲのアジトがパーマネントとして存在していたはず(『好き!すき!!魔女先生』の制作は終了していたと思われる)。
他にも、『仮面ライダー』で言えば、立花レーシングクラブのパーマネント・セットもあり、仮に全てが第1ステージに組まれていたとすれば、解体・復元があったにせよ、時間、配置と、かなり切迫していたのではないだろうか。

尚、「仮面ライダーSPIRITS~受け継がれる魂Ⅱ~」(2003年/講談社)に掲載された「完全図解これが生田スタジオだ!」(監修/内田有作)には、ドルゲ洞、マンション、研究所のセットは、第3ステージに組まれていたように記されているが、少なくとも1972年3月の段階では未だ第3ステージは建っておらず(詳細は、(J)第3ステージの項で考証予定)、これは残念ながら事実ではない。
ドルゲ洞は別として、そうした準パーマネント・セット、或いは単発のセットの中には、第2ステージに求められた部分も少なからずあったと思われるが、詳細は不明である。

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左:『仮面ライダー』第40話より
右:『仮面ライダー』第41話より
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上:ショッカー・レリーフ(所蔵:𡈽方氏)
1972年1月1日に放映された第40話「死斗!怪人スノーマン対二人のライダー」は、『仮面ライダー』史上、初のダブルライダー競演となった記念碑的エピソード。
上左に掲載した映画像は、その冒頭、ショッカー・スイス支部(第1ステージに組まれた旧セットの流用)において、死神博士(演/天本英世)が「日本列島征服作戦」を説明するシーンである。
ここに写るショッカーのレリーフは、当エピソードと翌週に放送された第41話「マグマ怪人ゴースター 桜島大決戦」の二話のみに使用されたもので、下に掲載したのは、現存するその実物。
よく見ると、二階建てセット時に掲げられたショッカーのレリーフにも似ており、このデザインが踏襲されたのかもしれない。

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上4枚:ショッカー・レリーフ(所蔵:𡈽方氏)
𡈽方氏によると、偶さかスタジオを訪れた時だったという。
「捨てるなら、これ、貰っていっていいか?」
近くにいたスタッフから、廃棄されようとしていたこのレリーフを受け取られたとのこと。

映像では分かり辛いが、実際には細部まで非常に丁寧に作り込まれており、「エキス・プロダクション」が、卓越したセンスと職人技を以って如何に仕事に取り組んでいたのかが分かるプロップと言えよう。
既に一部欠落している箇所や、ボンドで補修されている部分もあるが、よく見ると、両翼にはボードに打ち込まれていた釘穴の痕跡も確認出来る。
尚、材質は木で、𡈽方氏によると、『東映生田スタジオ』で使われていた木材料は、近くにある「白井材木」から取り寄せていたとのこと。


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左:2011年7月
右:『仮面ライダー生誕40周年記念 ライダー大集合!』パンフレット
ここで余談。
2011年7月16日(土)から18日(月)の三日間に渡り、新文芸坐において、『仮面ライダー生誕40周年記念 ライダー大集合!』という歴史的一大イベントが行われた。
各日三回構成・各回入れ替え制で、最終日の第三回を除く他の八回は、それぞれ過去の劇場用作品の中から三作品の上映、ゲストによるトークショー、抽選会という内容であった。
その二日目、17日(日)の第2回トークショーは、阿部征司(元・東映プロデューサー)司会のもと、『仮面ライダーX』で仮面ライダーX/神敬介を演じた速水亮、そして、『仮面ライダー』最初期から撮影、照明を担当した川崎龍治、太田耕治によって行われた。
掲載した写真は、その第2回目と第3回目の合い間、喫煙室で偶然にも三人きり(?)となった際の川崎(左)、太田(右)の両氏。
この直前に行われたトークショーで、お二人は映画像①のシーンについて、次のような逸話を披露されている。

太田:
あの話して良い?最初の『仮面ライダー』の冒頭で、藤岡弘が丸い台の上で改造されるシーンがあったじゃないですか。その時、電気を流される描写があって、私の頭の中ではフレアみたいに強い光が下から当たって、人物はシルエットで真っ黒にしか見えないというイメージがあったんですよ。改造とか言っても、所詮ウソだから。あまりはっきり見せない方が良いと思ったんです。その時のキャメラマン、川崎さんの前任者(編注:山本修右)に、「トばして(編注:光で映像が白く見えなくなる状態)くれよ」って言ったら、向こうも「OK!」と。でも、上がってきたフィルムを見ると、全然トんでない。「一体どういうことだよ」って思ったんですけど、あれは何でなの?
川崎:
実は撮影部にとって、「トばす」っていうのは非常に怖いことなんですよ。要するに何も映っていない状態ですから。それでちょっと絞ったんですが、そのことを太田さんには言わなかった。今、考えれば、確かに太田さんの言う通りなんですけどね。

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上2枚:『仮面ライダー』第1話より
これが、問題のシーン・・・、確かに〝トんで〟いない。

また、同トークショーでは、このようなやり取りも・・・。

速水:
お二人が大映の先輩だった(編注:速水は大映ニューフェイス第20期生)ってことは、僕も去年分かったんですよ。ファンの皆さんはご存知でしょうけど、僕がよくインタビューとかで話している「第1話の改造手術シーンで酷いことを言った照明のチーフ」ってのは、実はここにいる太田さんですから(笑)。太田さんは憶えてないでしょ?
太田:
いつも無責任なことを言ってるから憶えてません(笑)。
速水:
1月の寒い時期、僕が冷たい鉄板の上に裸同然で寝かされているのに、そこに暖房も何もつけてくれないんですからね。そうしたら、いつも来ている雑誌社のカメラマンの人(編注:大島康嗣と思われる)が、「寒いだろうから」って俺の傍にストーブ持ってきてくれたんです。そしたら太田さんが「甘やかすな!」って。ホント、腹が立ちましたよ、あの時は。
太田:
(笑)。でも役者ってのはさ、スタッフが厳しくやらないと駄目なんですよ。
速水:
まあ、確かに。歴代のライダーも、そうやって鍛えられてきたんでしょう。

因みに、映画像①が撮影された際のメイキング・スチール(『仮面ライダー 1971~1984 秘蔵写真と初公開資料で蘇る昭和ライダー10人』(2014年/講談社)29㌻掲載写真など)をよく見ると、藤岡弘の背後にストーブが置かれているのが分かる・・・。


閑話休題。
次に、『東映生田スタジオ』作品の中で、第1ステージの外観が映し出されているものを取り上げたいと思う。

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左:『仮面ライダー』第10話より(映②)
右:2009年11月
掲載した映画像は、『仮面ライダー』第10話「よみがえるコブラ男」において、再生コブラ男らが能力実験場へと向かうシーン。
このカットは、第1ステージ北側の外壁を西側から捉えたもの。
この後、この北側に、第3ステージが増築されることとなる。
掲載した写真に写るのは、「手打ちそば 櫟」(但し、2011年5月を以って閉店。詳細はPartⅡで記載予定)。

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上:『仮面ライダーアマゾン』第16話より
『仮面ライダーアマゾン』第16話「ガランダーの東京火の海作戦!!」では、「市山火薬工場」という設定で使用された。

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左:『秘密戦隊ゴレンジャー』第6話より
右:2017年5月
『秘密戦隊ゴレンジャー』第6話「赤い謎!スパイルートを海に追え」では、鉄輪仮面が取引を行う倉庫街の設定で、「田口海運」の看板が掲げられたスタッフルームの背後に映し出されている。
因みに、当エピソードの演出を手掛けたのは、田口勝彦監督。

その他、『仮面ライダー』第39話「怪人狼男の殺人大パーティー」など、スタッフルームの背後に僅かに映り込んでいるシーンもあるが、そちらは(F)スタッフルームの項で改めて取り上げる予定。
また、ご存知のとおり、現在の『多摩美公園』で撮影されたシーンの中には、第1ステージが映り込んでいるものも少なくないが、そちらについても、別途、『多摩美公園』の項で考証を行いたいと思う。。

次に、「C.A.L」期に撮られた写真を紹介したいと思う。

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左:MGG様ご提供写真より
右:2017年5月
これは、「Looking for locations.」を開設されているMGG様よりご提供頂いた、大変貴重なスチール(厳密には、その読者でいらっしゃる匿名の方からご提供されたもので、1991~92年頃に撮影されたとのこと)で、奥に見えるのが第1ステージ。

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左:MGG様ご提供写真より
右:2017年5月
手前に写るのが第1ステージ。
尚、「C.A.L」期には、第1ステージはBステージと呼称されていた。
因みに、「C.A.L」期の1982年6月25日から7月31日まで、スタジオでは大規模な改修工事が行われているが、第1ステージ(Bステージ)については、床コンクリート打設改修、及び水道引込修理だけでに留まっている。
また、それ以前、第1ステージ西側出入り口の北側に、倉庫が増設されている。

では、実際どのような構造、規模を有していたのだろうか。

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上:第1ステージ平面図、及び立面図(所蔵:𡈽方氏)
これは、1969年1月27日に作成された第1ステージの平面図、及び立面図である。
以前、記したように、『東映生田スタジオ』における第1ステージ、及び第2ステージは、「細山スタジオ」では、第2ステージ、第1ステージと呼称されていた。
右上に〝第二スタジオ〟と記されているのは、そのためである。
左の図を反時計回りに90度回転させたのが、右上図となり、右下図は、水路側(ほぼ西側)から捉えた立面図。
建築面積は、393.64㎡(120.8坪)とあり、詳細は改めて記すが、第2ステージよりも僅かに小さかったようである。
建物は、鉄骨外製モルタル塗で、屋根は波型スレートであった。
また南側には、器具倉庫(45.9㎡(記載は約13坪))の文字が見受けられるが、これは、後に、小道具、及び「生田美術」の倉庫として使用された建物で、特写などでは今一つはっきりしなかったが、第1ステージに密接して建っていたことが分かる(後に、第1ステージ東側にも拡張されることとなるが、その具体的な年月は不明)。
尚、出入り口となる扉は、二重構造となっており、西側中央やや南寄りに一つと、北側の合計二箇所に設けられていた。
映画像②に写るのは、北側の出入り口で、上部に見えるのは、ステージ全体の屋根ではなく、その出入り口の霧除け屋根である。
尚、第2ステージについては、高さが示されたもの、更には天井トラス部分の詳細図も現存するが、残念ながら第1ステージについて記されたものは、現段階では発見されていない。
いずれにせよ、第1ステージの概要を知る上では、大変貴重な資料である。

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上:第1ステージ屋根の一部(寄贈:箕輪氏)
前述したように、第1ステージは、鉄骨外製モルタル塗で、屋根は波型スレートであった。
掲載した写真は、現存するそのスレート屋根の一片で、「畑の囲いや納屋を作るのに、もしかしたら利用出来るかもしれない」とのことから、「細山スタジオ」解体時、箕輪正治氏によって保存されたもの。
大変貴重な、まさに一級品の史料と言えよう。
長年、陽の光を浴び、風雨に晒され、時には雪に白く染められたこともあったであろう。
そのため、保存状態は決して良いとは言えない。
しかし、その色褪せ、痛みは、当時、内田有作らが抱いた喜怒哀楽をそのまま反映しているようでもあり、個人的には非常に感慨深いものがある・・・。


(映画像掲載作品)放映順
『仮面ライダー』第1話「怪奇蜘蛛男」(1971/4/3放送)
『仮面ライダー』第5話「怪人かまきり男」(1971/5/1放送)
『仮面ライダー』第10話「よみがえるコブラ男」(1971/6/5放送)
『仮面ライダー』第40話「死斗! 怪人スノーマン対二人のライダー」(1972/1/1放送)
『仮面ライダー』第41話「マグマ怪人ゴースター 桜島大決戦」(1972/1/8放送)
『仮面ライダー』第46話「対決!! 雪山怪人ベアーコンガー」(1972/2/12放送)
『仮面ライダー』第53話「怪人ジャガーマン 決死のオートバイ戦」(1972/4/1放送)
『仮面ライダー』第83話「怪人イノカブトン 発狂ガスでライダーを倒せ」(1972/10/28放送)
『仮面ライダー』第98話「ゲルショッカー全滅!首領の最後!!」(1973/2/10放送)
『仮面ライダーV3』第23話「恐怖!墓場から来た吸血男」(1973/7/21放送)
『イナズマンF』第11話「美しいサイボーグ!暁に分身す!!」(1974/6/25放送)
『仮面ライダーアマゾン』第16話「ガランダーの東京火の海作戦!!」(1975/2/1放送)
『秘密戦隊ゴレンジャー』第6話「赤い謎!スパイルートを海に追え」(1975/5/10放送)


Phase041 End


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