Phase078『東映生田スタジオ』⑪ 【(E)電話ボックス】

(編集前記)
Phase076&077の第2ステージで取り上げてもよかったのですが、多くの作品、多くのシーンやカットで使用されていますので、独立して(E)電話ボックスとして記載したいと思います。


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左:特写より
右:2017年8月
スタジオ開設間も無くして、第2ステージ西側の出入り口北側に電話ボックス(大型青公衆電話機)が設置された。
その存在が最初に確認出来るのは、『好き!すき!!魔女先生』制作時の特写スチール。
「テレビマガジン特別編集 変身ヒーロー大全集」(1995年/講談社)に掲載されたカラースチール(掲載した特写と同時に撮られたことは明らか。但し、構成上、電話ボックスが他のスチールに隠れている)を見ると、バルの服が黄色。
撮影された時期が、第1クール制作時だったことが分かる。
尚、当電話ボックスの講習番号は、3099であった。

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左:特写より
右:2011年11月
これは、スタッフルーム西側に停められた、『超人バロム・1』に登場するマッハロッドを北側から撮影したもの。
普段は、第2ステージ脇の電話ボックス北側にも、撮影用具が置かれていたことが分かる。

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上2枚:『好き!すき!!魔女先生』第16話より
映像での初出は、『好き!すき!!魔女先生』第16話「ゴキブリ父ちゃん! 怪人レスラーもビックリ」。
但し、当シーンの大半は西側の笹薮に延びる階段とその周辺で行われており、掲載した映画像のように、教頭先生(演/牧冬吉)がしゃがみ込む際、電話ボックスは単なる背景の一部としてに映り込んでいるだけ。
そのため、整備の必要はないと判断されたのか、映像には、所用に用いたと思われる自転車やセットの残骸など、殺伐としたスタジオの様子がありのままに記録されている。

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左:『超人バロム・1』第9話より
右:『超人バロム・1』第10話より
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左:『超人バロム・1』第13話より
右:『超人バロム・1』第18話より
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左:『超人バロム・1』第21話より
右:『超人バロム・1』第26話より
劇中、緊急を要する事態が発生し、公衆電話ボックスに駆け込む。
しかし、相手に繋がらない。
振り向けば、更なる危険が迫り来る・・・、そういったシチュエーションは、一昔前の映画やテレビドラマではよく見受けられた。
携帯電話が常備品となった現在では、ただただ懐かしい限りである。
第2ステージ西側には、撮影機材を設置するのに十分なスペースがあり、『東映生田スタジオ』作品におけるそうしたシーンの撮影には、この電話ボックスが多用された。
移動の手間も省ける、恰好のオープン・セットだったと言えよう。
前掲したように、『好き!すき!!魔女先生』第16話など、中にはそのスペースや、西側斜面の階段の使用が目的で、電話ボックスは単なる背景の一部として映り込んでいるものもあるが、それ以降、本来の用途とは別に、『東映生田スタジオ』作品では、シーンに必要なセットとして頻繁に用いられることとなった。
中でも『超人バロム・1』での使用頻度は高く、直後にドルゲ魔人に襲われるなど、緊張感溢れるシーンが数多く描かれた。
尚、残念ながら電話ボックスの正確な設置時期は明らかとなっていないが、1995年の「C.A.L」閉鎖(「細山スタジオ」解体)時まで存在していた。

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左:『仮面ライダー』第69話より
右:『仮面ライダー』第88話より
『仮面ライダー』では、第69話「怪人ギラーコオロギ せまる死のツメ」、第88話「怪奇 血を呼ぶ黒猫の絵!」の2エピソードで使用された電話ボックス。
前者では、ナオキ(演/矢崎智紀)とミツル(演/山田芳一)が、子供達がショッカーに襲われたことを本郷に電話で伝えるシーンが描かれ、後者では、世界平和会議において、要人誘拐を狙った〝F作戦〟を遂行しようとするゲルショッカーの動きを察知した本郷(藤岡弘)が、会場に潜り込んでいる滝(演/千葉治郎)に連絡を取るシーンが描かれた。

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左:『どっこい大作』第10話より
右:『どっこい大作』第11話より
『どっこい大作』第10話「怒りに紅い花が咲く!!」で、大作(演/金子吉延)が住み込みで働くラーメン屋「珍竜軒」が火災に見舞われる。
当エピソード、及び続く第11話「呪いの味をうち砕け!!」において、その店舗前という設定で使用されたのが第2ステージ西側で、その際、電話ボックスが映し出された。

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左:『仮面ライダーV3』第7話より
右:『仮面ライダーV3』第35話より
『仮面ライダーV3』では、第7話「ライダーV3 怒りの特訓」において、人工心臓の開発者・河井三郎(演/池田忠夫)がデストロンに拉致されるシーンが、また第35話「キバ男爵 最後の変身」においては、デストロンの秘密作戦を知った男性が、少年仮面ライダー隊本部に通報するシーンが、この電話ボックスで描かれた。
尚、河井博士を演じた池田忠夫は、『仮面ライダー』第45話「怪人ナメクジラのガス爆発作戦」では、小型人工頭脳の開発者・矢島博士を演じている(但し、OPクレジットは池田唯夫)。

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上2枚:『仮面ライダーV3』第35話より(左:映①)
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上2枚:『仮面ライダーV3』第35話より
『仮面ライダーV3』第35話では、更に通報をした男性が吸血マンモスに殺害されるシーン(映画像①は、電話ボックスの周囲に暗幕を張っての撮影)と、現場へ駆けつけた風見四郎(演/宮内洋)がその吸血マンモスに襲われるシーンも撮影されている。
劇中、北町の倉庫街の一角として使用され、第2ステージ西側出入り口も映し出されるが、その扉に記されていたのは〝内川益三酒店〟。
しかし、当エピソードでは、この前後に〝内川益三酒店〟、更には〝内川益三〟さえ登場しない。
また、同時期に制作されていた『ロボット刑事』、『イナズマン』での使用も認められないため、倉庫街を表現するために当シーンにのみ使用された装飾文字と思われる。

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左:『イナズマン』第1話より
右:『イナズマン』第20話より
『イナズマン』では、少年同盟の基地がこの電話ボックスの真下にあるという設定。
また『同』第20話「星円盤を追え!ライジンゴー!!」では、新人類帝国に弟の太郎(演/佐藤康宏)を人質に取られたユウコ(演/丘野かおり)が、水晶玉を使って渡五郎(演/伴直弥)を徐々に追い詰めていくシーンが、第2ステージ周辺で描かれ、カットによっては、この電話ボックスが映り込んでいる。

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左:『仮面ライダーX』第13話より(映②)
右:『仮面ライダーX』第32話より(映③)
『仮面ライダーX』では、第13話「ゴッドラダムスの大予言!」と第32話「対決!キングダーク対Xライダー」の2エピソードで、当電話ボックスが使用された。
映画像③を見ると、当公衆番号3099が確認出来る。

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左:『仮面ライダーアマゾン』第2話より
右:『仮面ライダーアマゾン』第5話より
『仮面ライダーアマゾン』第2話「十面鬼!神か?悪魔か?」でも、公衆番号3099が確認出来る。
因みに、上掲した『仮面ライダーX』の映画像②、及び③を見ると、左の扉枠の部分に何かを剥がしたような痕跡が確認出来るが、『仮面ライダーアマゾン』第5話「地底からきた変なヤツ!!」でもその痕跡が映り込んでいる。

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上2枚:『仮面ライダーアマゾン』第10話より
『仮面ライダーアマゾン』第10話「黒ネコ獣人 保育園をねらう!!」では、黒ネコ獣人が電話ボックスの上から宙返りを披露した。

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上2枚:『仮面ライダーアマゾン』第15話より
『仮面ライダーアマゾン』第15話「出たぞ!恐怖のゼロ大帝!!」で映し出された電話ボックス。
この後、ハチ獣人が現れ、殺人シーンが描かれる。

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これは、その殺人現場。
撮影は、施設西側にある階段からと思われる。

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左:『仮面ライダーストロンガー』第13話より
右:『仮面ライダーストロンガー』第27話より
『仮面ライダーストロンガー』第13話「一ツ目タイタン! 最後の逆襲!!」開巻部、城茂(演/荒木茂)の前に一ツ目タイタンが現れたのは、電話ボックス前。
第27話「改造魔人! デルザー軍団現わる!!」の映画像で電話をかけているのは、タックル・岬ユリ子を演じた故・岡田京子。

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左:『秘密戦隊ゴレンジャー』第6話より
右:『秘密戦隊ゴレンジャー』第28話より
『秘密戦隊ゴレンジャー』第6話「赤い謎!スパイルートを海に追え」では、スタジオ自体が倉庫街という設定で使用され、カットによって電話ボックスが映り込んでいる。
第28話「赤い大噴火!地底基地に潜入せよ」では、電話ボックスの奥に、第2ステージ西側出入り口の扉に白い看板のようなものが設置されているのが分かる。
詳細は不明だが、これは、Phase076に掲載した『仮面ライダーストロンガー』第36話の映画像に僅かに写っている看板と同一のものと思われる。

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上2枚:『秘密戦隊ゴレンジャー』第8話より
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上:『秘密戦隊ゴレンジャー』第8話より
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上:2012年4月
エピソードは前後するが、『秘密戦隊ゴレンジャー』では、第8話「黒い恐怖!殺しの毒牙」においても使用されており、世界的平和主義者・Mr.スコット(演/トニー・セテラ)が、この電話ボックスの中に閉じ込められた。

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左:『アクマイザー3』第23話より
右:『ジャッカー電撃隊』第14話より
左に掲載したのは、『アクマイザー3』第23話「なぜだ?!魔法力がきかない」における、イビルとオオカミーダの対峙シーン。
明らかにセットと分かるベニヤまで記録されており(当シーンで映り込む必要性は全く無い)、また緑のシートは、おそらく移動が容易くない大道具の一部、或いは、形状からして劇用車を覆い隠したものと思われる。

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左:『透明ドリちゃん』第4話より
右:『透明ドリちゃん』第18話より
映像上、電話ボックスが最期に確認出来るのは、『透明ドリちゃん』第18話「ミドリは名探偵」。
第4話「小さな生命だから」では、雪の降る夜、第2ステージ横で、ドリちゃん(演/柿崎澄子)のパパで獣医の青山竜夫(演/佐藤允)が急患を診に出掛けるシーンが描かれた。
その際、当電話ボックスが映り込んでいる。


(主参考文献)
「人造人間キカイダー 超人バロム・1 変身忍者 嵐 3大テレビヒーローシークレットファイル」(2003年/ミリオン出版)


(映画像掲載作品)放映順
『好き!すき!!魔女先生』第16話「ゴキブリ父ちゃん! 怪人レスラーもビックリ」(1972/1/16放送)
『超人バロム・1』第9話「冷血魔人クモゲルゲ」(1972/5/28放送)
『超人バロム・1』第10話「地震魔人モグラルゲ」(1972/6/4放送)
『超人バロム・1』第13話「魔人タコゲルゲが子供をねらう!」(1972/6/25放送)
『仮面ライダー』第69話「怪人ギラーコオロギ せまる死のツメ」(1972/7/28放送)
『超人バロム・1』第18話「魔人アンモナイルゲがパパをおそう」(1972/7/30放送)
『超人バロム・1』第21話「魔人クチビルゲがバロム・1を食う!!」(1972/8/20放送)
『超人バロム・1』第26話「魔人ハネゲルゲが赤い月に鳴く」(1972/9/24放送)
『仮面ライダー』第88話「怪奇 血を呼ぶ黒猫の絵!」(1972/12/2放送)
『どっこい大作』第10話「怒りに紅い花が咲く!!」(1973/3/12放送)
『どっこい大作』第11話「呪いの味をうち砕け!!」(1973/3/19放送)
『仮面ライダーV3』第7話「ライダーV3 怒りの特訓」(1973/3/31放送)
『イナズマン』第1話「恐怖の新人類 バンバの挑戦!!」(1973/10/2放送)
『仮面ライダーV3』第35話「キバ男爵 最後の変身」(1973/10/13放送)
『イナズマン』第20話「星円盤を追え!ライジンゴー!!」(1974/2/19放送)
『仮面ライダーX』第13話「ゴッドラダムスの大予言!」(1974/5/11放送)
『仮面ライダーX』第32話「対決!キングダーク対Xライダー」(1974/9/21放送)
『仮面ライダーアマゾン』第2話「十面鬼!神か?悪魔か?」(1974/10/26放送)
『仮面ライダーアマゾン』第5話「地底からきた変なヤツ!!」(1974/11/16放送)
『仮面ライダーアマゾン』第10話「黒ネコ獣人 保育園をねらう!!」(1974/12/21放送)
『仮面ライダーアマゾン』第15話「出たぞ!恐怖のゼロ大帝!!」(1975/1/25放送)
『秘密戦隊ゴレンジャー』第6話「赤い謎!スパイルートを海に追え」(1975/5/10放送)
『秘密戦隊ゴレンジャー』第8話「黒い恐怖!殺しの毒牙」(1975/5/31放送)
『仮面ライダーストロンガー』第13話「一ツ目タイタン! 最後の逆襲!!」(1975/6/28放送)
『仮面ライダーストロンガー』第27話「改造魔人! デルザー軍団現わる!!」(1975/10/4放送)
『秘密戦隊ゴレンジャー』第28話「赤い大噴火!地底基地に潜入せよ」(1975/11/1放送)
『アクマイザー3』第23話「なぜだ?!魔法力がきかない」(1976/3/9放送)
『ジャッカー電撃隊』第14話「オールスーパーカー!! 猛烈!! 大激走!!」(1977/7/16放送)
『透明ドリちゃん』第4話「小さな生命だから」(1978/1/28放送)
『透明ドリちゃん』第18話「ミドリは名探偵」(1978/5/6放送)


Phase078 End


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